圧倒
ダンジョン。
そこは多くの魔物が荒れ狂い、人々の命を奪わんとする魔境。
「せいっ!」
「暇ニャ」
だが、そんなところで僕とイキシアは無双してしまっていた。
「……ァァァァァァアアアアアアアアアアッ!?」
「逃げるなってッ!」
僕は自分の前から無様に逃げ出していく魔物、牛頭人身の化け物であるミノタウロスの頭に向けて槍を投擲して貫いて殺してみせる。
コメント
・やべぇ……中層最強の魔物がボコされている
・俺のパーティーはあれに全滅させられたん?
・強すぎん?
・中層で敵なしとか改めて見てもヤバいな
・
この程度の敵であればイキシアが出ていく必要もない。
僕はイキシアをカメラの前で待機させた状態で一人、戦っていた。
魔物たちへとおんぶにだっこではなく、ちゃんと僕自身もしっかりと戦えるようにならないとね。
「お前ら主様もとい私たちを舐めすぎニャ。あのミノタウロス如き、私たち主様に仕える魔物たち全員の敵じゃないニャ。最低でもミノタウロスの倍の強さニャ。そんな奴らが主様の下には何千といるニャっ!」
そんな考えで僕が一人で戦っていた頃。
「そればかりか主様はその生まれも特殊みたいニャっ!あの神社に威を構えておられる上位存在の数々……恐ろしいったらないニャっ!」
イキシアがカメラの前で勝手に変なことを語っていた。
「何を言っているの?」
「痛いニャっ!?」
「余計なことは言わないで」
僕はイキシアの頭へと手刀を落としながら余計なことを言わないように念押す。
「魔物の君が人類に対して脅威度を語ったら変に危機感を煽っちゃうでしょ?ただでさえ既に僕を脅威とする人たちがいるのだから……」
SNSでは今すぐにでも僕を政府主体で捕まえて殺すように声高らかに語っている人たちもいるのである。
こんなところでわざわざ更に敵意を煽るようなことをするのは得策ではない。
「うぅ……なんでニャ。そんな馬鹿みたいなことを言い放つ人間は皆殺しにしてしまえば良いのニャ。主様の輝きを理解出来ない存在など要らないニャ。神様にもお願いしてしまうニャ」
「どれだけ知能に問題がある人間だろうとも寄り添うのが僕たち神主なんだよ?そんなこと言っちゃ駄目だから。それに僕の呼びかけに答えてくれる神様なんてそんなにいないよ」
僕は物騒なことを告げるイキシアを鎮める。
そんな物騒な発言をしていたらコメント欄からでもイキシアへの非難が飛び交ってしま……う?
コメント
・待って?地味に酷いことを言っていない?
・どれだけ知能に問題がある人間……
・これが神主かぁ
・草
・一番ひどいのまおー説、だから魔王か。
んっ……?コメント欄に書かれているのおかしくない?
「あれ……?何故かコメント欄は僕への非難一色。何故だ」
僕はコメント欄を前に首をかしげる。
「私を見るニャ」
「んごっ」
コメント欄を見て首をかしげていた僕の頭を突然掴んだイキシアはそのまま自分の顔の方へと持ってくる。
「よくよく考えてみれば主様の美しさは私たち魔物が占領してしまうニャ。人間たちには主様持ったいないニャ」
「僕も人だよ?」
「主様は主様ニャ」
「……人扱いされなくなった?」
僕は今にもキス出来そうな距離感のまま人間ではないと断言してくるイキシアにまた首をかしげる。
僕なんてどこにでもいる高校生……ではないような気がするけど、それでもちょっとだけ特殊なだけの男の子だと言うのに。
「そんなことより主様。もっと奥の方に行くニャ。ここじゃ一緒に戦えないニャ。主様と心躍る戦いがしたいニャ」
「んっ。そうだね。それじゃあ、さっさと奥の方に進んでいこうか」
「そうするニャっ!」
僕はイキシアと共にダンジョンの中層を超えて更に下の階層。
下層の方に向かっていくのだった。
あとがき
耐えたぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああ!!!
今、この作品の現ファンのランキング順位を知っている人はどれだけいるだろうか?現在の現ファン週間ランキング順位は9位。
ここ一か月間ずっと一桁台を維持しているんですねっ!
それでも実は昨日日間ランキング10位に転落。このまま週間も転げ落ちるかと思いきや今日の日間ランキングは8位に脅威の大回復!
まだ耐えられそう……!嬉しみ!
読者様が本作をフォローして星を入れてくれればランキングは上がります……まだまだ僕はランキング一桁台を保ちたい。
まだフォローと星を入れてないよ、って人は入れてくれると嬉しいなっ!
ついでに言うと新作出しました。
『TS転生した悪役令嬢は主人公を押しのけて世界最強へと至り、作中の女の子を集めて百合ハーレムを築くそうですよ』
『https://kakuyomu.jp/works/16818093073333268949』
『世界最強の底辺ダンジョン配信者、TS転生した後に配信した結果あまりの強さと可愛さに大バズりしてしまう』
『https://kakuyomu.jp/works/16818093073352571965』
『【悲報】男子高校において自分以外の全ての男子がTSし、男女比1:1000の女子高に変貌してハーレムが出来あがってしまう』
『https://kakuyomu.jp/works/16818093073360938204』
読んでくれると嬉しいです。
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