36.北の国の先輩から
北の国から先輩のお土産が送られてきた。
もともと非常勤職員さんとは連絡をこまめにしていたらしく、「今度、りんご送ってくれるってよ」と聞いていたが、りんごが一個、二個、三個。さあ、何個あるでしょう状態。熟れる前のりんごを前に「こんなに!?」と喜ぶバイトの方々。
私は三個もらって、どうしようかな?ってりんごを撫でていた。
「今度はこっちから桃でも送りましょう」
上司が提案した内容は私の知らないことで。
「好きな桃があったらしくて、それを送りますわ」
そんな桃あったんだってびっくりした。
「飲み比べできるりんごジュースもある」
送られてきたお土産の中にはジュースもあって、職場の方々で飲み交わした。これは青いりんご、甘い! これはまっかなりんご、すっきり! これは有名なりんご、大人な味! いくつか飲みつつ仕事に駆け回る日々が過ぎていく。
こんなところまでも、先輩は楽しませようとしてくれる。
「お疲れさまでしたぁ」と帰宅しようとしたとき、りんごを忘れていることに気づいて袋にいれた。三個、あるんだから。そうだ、ジャムにしよう。砂糖がふんだんに入った、どろどろのジャムを。
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