第4回「Do It Yourself」
A「最近気になってることがあってさ」
B「何が気になってるんだ?」
A「DIYってやつでさ」
B「Do It Yourselfってやつだな」
A「そうだな、自作自演ってやつだな」
B「違うよ、日曜大工のことだよ!」
A「だいたい同じだな。要するに自分で何かを作るってことでしょ」
B「平たく言えばそういうことになるけどニュアンスがだいぶ違うぞ」
A「ひとり芝居だとかマッチポンプだとか類語はいくらでもある」
B「どんどん悪い方へ進んで行ってるな」
A「なんにしても何かを作って楽しみたい気持ちがあるんだよな」
B「ネタ書いてるのってお前じゃなかったっけ?」
A「ネタを書くのは仕事だろ。そうじゃなくて、仕事と仕事の合間の時間を使ってこれまで作ったことのないものを作ってみたいんだよ」
B「コントとかどうだ?」
A「何度も試してるけど漫才しか書けないんだよ!」
B「ごめん・・・」
A「活字じゃなくて、形のあるものを作ってみたいんだ」
B「舞台美術とかどうだ?」
A「俺を仕事に縛り付けようとするな!」
B「俺の知らないところで縛り付けられてたんだな。すまん」
A「まぁ良いとして、仕事とは関係のない別の何かを作りたいんだよ」
B「ニトリとかイケアとかで買って来た家具を組み立てる的な?」
A「初級編で言うとそういうことになる」
B「初級編?」
A「DIYの初級編だ。でも俺が目指しているのは上級編だ。例えば・・・木の枠組みを立ててみたり、そこに火をつけてみんなで輪になって踊ったりとかさ」
B「ワンピースの空島編のラストじゃん」
A「わかりやすくキャンプファイヤーと言ってくれ」
B「ともかく何かを燃やして消火したいんだな」
A「それはマッチポンプだ」
B「DIYの類語だから良いじゃないか」
A「・・・悪くないな」
B「悪くないんかい」
A「今度ホームセンターで薪と炭を買ってきてミニバンガローを作るところからやってみるわ」
B「ゴールが燃やす専門のDIYかよ」
A「どんどん燃やして行こう」
B「今はちょっとしたことをするだけですぐに燃えるからな」
A「じゃあこの前試しで買ってみた〇〇の家具、部屋が狭すぎていらなくなっちゃったから早速薪代わりにしてみるわ」
B「考えを改めろ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます