44話 終章
その2週間後に家族の顔合わせをして、
7月7日に婚姻届けを出して晴れて夫婦になった。
あれから2人で一緒に寝るようになって、香世も少しずつ触れ合う事に戸惑いを見せなくなってきていた。
香世の仕事は次の日に始まり、週に3日、前田の運転で通う事になった。
宣言した通り初日に正臣も着いて行き、社員全員を集めて牽制したのは言うまでも無い。
そして今日7月10日正臣の誕生日だ。
この日の為に内緒で作っていたプレゼントを
香世はそっと綺麗な紙で包む。
正臣さんに喜んで貰えるかしら?
ソワソワした気持ちが朝から隠せない。
正臣が仕事に出かけてから素早く、
香世はタマキと一緒に今夜の為に念入りに掃除をする。
午後からは龍一と真子が前田の迎えで学校帰りにやって来た。
「見てこれ、施設のみんなで感謝を込めて作ったの。折り紙で折ったくす玉で天の川を作ったんだよ。」
真子が大事そうに箱から取り出して見せてくれる。
折り紙のくす玉を沢山集め吊るし雛の様に吊す事が出来る様になっていて、思った以上の大作に香世は目を丸くする。
「凄い…。これを子供達だけで作ったの?」
1番上の大きなくす玉は黄色で、
その下に小さなくす玉を3列ずつ糸で結び、
凄く綺麗に出来ていた。
「売っても良いくらいの完成度だねー。」
龍一も目を輝かせて見つめている。
「これ飾ってくれるといいなぁ。」
真子も嬉しそうに笑いながら大切なプレゼントを箱に戻す。
「龍一君は何にしたの?」
「僕はバイオリンを演奏をしようと思って練習してきたんだ。」
「凄いね。龍ちゃんバイオリン出来るようになったの⁉︎それは姉様も楽しみ。」
「大姉様が昔習ってたみたいで教えて貰ったんだ。」
そう言えば、私がピアノに夢中になっていた頃、姉がバイオリンを弾いて、一緒に演奏した事があったと香世は思い出した。
「凄い龍一君。バイオリンなんて私初めて見た!!」
真子も驚いて物珍しそうにバイオリンが入ったケースを見つめている。
「ピアノと大人のバイオリンは質に出されちゃったけど、子供の頃のバイオリンは思い出があったから手離せなかったんだって。」
龍一はバイオリンケースを開け大事そうに取り出す。
「こうやって弾くんだ。」
と、真子に自慢げに音色を奏でて聴かせる。
「凄い!凄い!!」
と真子も褒め称え龍一も嬉しそうだ。
「香世姉様はピアノが弾けるんだよ。
これでも昔は公爵家だったんだから。」
そう言って語る龍一を香世は笑いながら見つめる。
自分の人生を卑下せず、逞しく素直に育っている弟の姿を見てホッと安心した。
お姉様は裕福だった頃から抜け出せず、
バイオリンを手放すなら私の価値は無くなるわ。
と、嘆いていたけれど…
バイオリンやピアノが無くても生きていける。姉も何か好きな事を見出して逞しく生きて欲しいと願っている。
「大姉様がね。
バイオリン教室でも開こうかって言ってたよ。」
龍一がそっと香世にそう教える。
「本当⁉︎それは素敵ね。
好きな事で生計を立てるのは悪い事じゃないわ。私はお姉様を応援するって伝えておいてね。」
少しずつでも現実を受け止めて、地に足を付けて生きて行って欲しい。
「お父様はどう?最近は何をしているの?」
香世は1番気になっていた事を龍一に聞く。
「お父様はこのところ飲み歩くのを辞めて、
骨董品の手入ればかりしているよ。
あの中の1つでも売ってくれたら、家計の足しになるのにってマサが嘆いてるよ。」
ふふふっと香世は笑い、ついマサのぼやきを想像してしまう。
「きっと、お父様が骨董品を手放す日は近いと思う。私は少しでも家族の事を思ってくれている事を祈ってる。」
香世は龍一にそう言って微笑む。
夕方が近付き辺りが暗くなってきた頃、
部屋の飾り付けを子供達と楽しんでいた前田が、正臣を迎えにと出かけて行った。
香世とタマキは普段作らない様な物に挑戦して、正臣を驚かそうと頑張った。
ガラガラガラガラ
玄関扉が開く音がして、子供達が玄関へパタパタと駆けていく。
香世もタマキも急いで手を止め、正臣を出迎えようと玄関へ急ぐ。
「お帰りなさい!」
子供達が次々に正臣に飛び付き周りをぴょんぴょんと跳ね回っている。
香世も頭を下げて
「お帰りなさいませ。」
と出迎える。
「なんだ?」
若干戸惑い気味の正臣の両手を子供達が手を引っ張って、居間に連れて行く。
「二階堂様、お誕生日おめでとうございます!!」
普段は殺風景な居間が、子供達が折り紙で綺麗に飾ってくれて、華やかになっていた。
正臣は驚いた様に部屋中を見渡す。
「…ありがとう。」
こう言う事に慣れていない正臣は、どう喜ぶべきか分からない。
そんな正臣を子供達は構わず座布団に連れて行こうとするから、
香世は慌てて止めて、
「正臣さんはきっと、軍服を脱いでからの方が寛げるからお着替えを先に…。」
子供がはーい!と答えて2人で今度は衣装部屋に、正臣を引っ張って連れて行く。
流されるままの正臣が可愛く感じて、香世はふふっと笑う。
衣装部屋に入り子供達に解放された正臣が、
「これは…香世が仕込んだのか?」
と聞いてくる。
「子供達と一緒に考えたんです。」
ふふっと香世は笑い、
「あの…これは私からの誕生日プレゼントです。」
ドキドキしながら一枚の紺色の着流しを差し出す。
これは記憶を取り戻してから直ぐに、正臣にまたお礼がしたいと思い立ち、
空いた時間に縫い続いていた着流しだった。
「これを…また、香世が縫ったのか?」
以前も一度お礼だと着流しを貰ったのだが、今度の着流しは夏生地で薄く、一段と難しかったのでは無いかと思う。
「このくらいしか取り柄が無いので、お恥ずかしいのですが…。」
「いや、手先が器用な事は誇れる事だ。
ありがとう、大切に着る。」
ふわりと香世が嬉しそうに笑うから正臣はたまらず抱き締めたいのだが、先程から廊下でクスクスと笑う子供の笑い声が気になり、手さえも触れられ無い。
正臣は苦笑いしながら、
「…待ってるから早く行ってやるか。」
諦め顔で香世の頭を優しく触れるだけで我慢する。
子供達お手製の誕生日会は続き、香世とタマキで頑張って作った料理も好評で、あっという間にみんなで平らげてくれた。
正臣は前田と子供達と一緒に将棋をしたり、
終始楽しく笑って過ごした。
タマキは7時近くにお先に失礼します、と仕事を終え、香世と作ったドーナッツを嬉しそうに、手土産に持って帰って行った。
8時過ぎ、
泊まって行きたいと駄々をこね始める龍一を、前田が有無を言わず強引に連れて帰って行った。
騒がしかった部屋が急にシーンと寂しくなる。
「正臣さん、お先にお風呂に入って下さい。私、片付けを済ましてしまいますので。」
香世はお皿を片付けようとお盆を持って小皿を集める。
「俺も手伝う。」
正臣が残っていた大皿を集め出すから、慌てて止める。
「あ、あの大丈夫ですから、お風呂へ行って来てください。」
「一緒に片付けた方が早く終わるだろ?
それに、これだけのご馳走を2人だけで作ったんだ。香世も疲れただろう。」
香世は困ってしまう。
男の人にしかもこの家の主に、片付けを手伝って貰うなんて許されるのだろうか。
香世の葛藤をよそに正臣は重い大皿を片手に、香世が集めた小皿入りのお盆まで持って、ツカツカと廊下を歩いて行ってしまった。
台所の洗面に大皿を置いてたわしを持って洗い出す。
「あの、正臣さん、本当に私が…。」
たわしを奪おうと躍起になる。
背の高い正臣がたわしを持った手を、香世の届かぬ高い場所まで挙げてしまうので、困り顔で手を伸ばす。
それを可笑しそうに正臣は笑い、
「香世だけに水仕事はさせられない。
せっかく綺麗になった手がまた荒れてしまったら大変だ。」
「それが私の仕事ですから…。」
「誰が決めた?
世の中は男女平等を囃し立てる。
俺も賛成派だ。
香世だってこれから会社で働くのだから、
家の事を香世だけに任せるのは間違っている。」
「でも…正臣さんは中尉様で人の上に立つ方ですから。」
香世はそんな人に皿洗いなんてさせてはいけないと困ってしまう。
「中尉の前に香世の夫で、ただの男だ。
大切な妻を手伝って何が悪い。
香世は皿を拭いてくれ、早くやらないと終わらないぞ。」
そう言われて香世はおずおずと皿を布巾で拭き始める。
「香世は時折り頑固で困る。」
笑いながら正臣が言う。
「頑固なのは正臣さんです…。」
香世は口を尖らせ抗議する。
「楽しいな。」
ハハっと笑う正臣に呆れ気味に香世は苦笑いする。
2人で片付けを終え、それぞれお風呂に入り、寝支度をしていつものように布団に入る 。
ここ数週間で当たり前のようになってきた添い寝は、香世にとってはドキドキもするが不思議と安心感に包まれて幸せを感じるようになっていた。
フワッと後ろから正臣に抱きしめられて、
ドキンと鼓動が高まる。
「香世、抱いても良いか?」
えっ⁉︎
それは…抱きしめると言う事?
……では無い⁉︎香世は固まる。
何につけても返答を求めてくれるのは正臣の誠実さだけれども、こう言う事に関しては強引にしてくれて良いのにと、香世は頭の片隅で思う。
こくんと遠慮気味に頷くと、うなじに口付けをされビックッと肩が揺れる。
仰向けにされて顔を覗かれたと思うと、躊躇いがちに額に頬に唇に優しく口付けが降り注ぐ。
香世はギュッと目を瞑り未知の世界に怯える。
「…怖いのか?」
正臣に組み敷かれて見下ろされながら、
バクバクと張り裂けそうな胸に手を置いて香世はぶんぶんと首を横に振る。
「怖いのは正臣さんじゃ無くて…この先を…その……知らない事が怖いだけです…。」
じっと正臣に見つめられて、
「分かった。香世が嫌がる事はしない。
出来るだけ痛い思いをさせたくないから、
力を抜いて全て俺に預けろ。」
香世はこくんと頷くと、
「私は…何をすれば…?」
不安そうに見上げる香世を安心させるように、フッと笑って頬を撫でる。
「何も考えず俺の事だけ考えて。」
そう言って啄むように口付けをする。
唇を割って入って来た舌が口内を掻き回し、
香世はお腹の下辺りがキュッとなるのを感じて戸惑う。
どうしてもギュッと力が入ってしまう体を
正臣は香世の髪を撫で、耳たぶを甘噛みする。
「ひゃっ。」
と香世は小さく驚き正臣に抱きつく。
「大丈夫だから力抜いて。」
張り付く香世を宥めるように抱きしめ、ぐるんと自分が下になるように体を回転させ香世を抱きしめる。
しばらく優しく背中を撫ぜて浴衣の帯を解く。
香世は、あっと思って肌けた襟元の合わせを抑える。
そこからまたぐるんと香世が下になり組み敷かれる。
それからは、
口付けが体のありとあらゆる場所に降り注ぎ
香世は翻弄されるがままに身を委ねる。
正臣の指が香世自身も触れた事の無いような場所を優しく触れる。
「……あ…っん……。」
体が勝手に反応してしまうから、香世は怖くなってまた正臣に抱き付く。
その度に大丈夫だと香世を安心させるように
微笑み、
「香世…愛してる。」
と何度も呪文のように耳元で繰り返す。
その後はもう無我夢中で……
正臣から与えられる快楽だけに心を捉えられ、痛いのか気持ち良いのか、もう分からないくらい頭がクラクラして、正臣の事しか考えられ無くなる。
気付いた時には正臣の腕の中で抱きしめられて眠っていた。
目覚めて直ぐに感じたのは下腹部の痛みで、
昨夜の事は夢では無いと告げていた。
一糸纏わぬ姿だと気付いて、思わず恥ずかしくなって正臣に背中を向ける。
浴衣はどこかしらと手探りで探す。
今は何時なのかしら…
外はまだ薄暗く鳥の囀りまでもまだ聞こえない。
そっとお布団から抜け出そうとすると、後ろから回された腕にギュッと引き寄せられる。
「何処へ行く?」
「あっ…おはようございます。
起こしてしまいましたか?
あの…御手洗いに行こうかと…まだ早いので
寝ていて下さい。」
「おはよう…体は大丈夫か?」
正臣の寝起きの声は色気があり過ぎて、香世はドギマギしてしまう。
「だ、大丈夫です…あ、あの…知らないうちに寝てしまったみたいでごめんなさい。」
恥ずかしくなって顔を伏せる。
「俺が無理させたせいだ、気にするな。」
そう言って正臣は起き上がり、浴衣を羽織り
身支度を整える。
香世の浴衣を探し出し手渡してくれるから、
昨夜の事情を思い出し、ポッと赤くなってしまう。
香世もそそくさと浴衣を羽織って着ようとすると、足に力が入らず上手く立ち上がれない。
「大丈夫か?」
正臣が咄嗟に支えてくれる。
「だ、大丈夫です。」
今度こそと、足に力を入れて立ち上がりなんとか浴衣を着て、御手洗いに行こうと廊下に出る。
思った以上に体が重くて、体力の無さを情けなく感じてしまう。
御手洗いを済ませて着替えようと、自室に向かい階段を上がろうとすると、そこに正臣が居てびっくりする。
「風呂を沸かしているから少し待て。」
そう言って香世を抱き上げ居間へ連れて行く。
居間の座布団に香世を座らせると、待っていろと何処に行ってしまう。
しばらくすると、冷たいお水を汲んで持って来てくれた。
「ありがとうございます。
でも大丈夫ですよ。せっかくのお休みですし、のんびりお休みになって下さい。」
香世は微笑みを浮かべそう伝える。
「香世の大丈夫は信じ無い事にしている。
そろそろ風呂が沸いたな。」
素っ気なくそう言ったかと思うとまた抱え上げられ、今度は風呂場に連れて行かれる。
「洗ってやろうか?」と、悪戯っ子な目で正臣が言うので「大丈夫です。」と、慌てて脱衣所から追い出す。
ハハッとドアの向こうで笑い声を聞き、
「ゆっくり浸かれよ。」
そう言って去って行く足音に、香世もホッとして笑顔になる。
温かなお風呂に浸かりながら、
正臣の愛情を感じ大事にされている事に幸せを感じる。
香世は密かに、私ももっと体力を付けて正臣さんに尽くさなければ、と心に決めた。
月日は過ぎ、
夏が終わり秋が来て、正臣と香世は神社で結婚式を挙げた。
両家族と身近な人だけを集めた小さなものだったけど、周りの人達に祝福され、隣りを見上げれば正臣が温かい目で見守ってくれている。
それだけで、香世はとても幸せを感じる。
私は一生結婚なんて出来ないんだと思っていた、15歳の頃の私に教えてあげたい。
幸せはあなたの直ぐ近くにあるから心配しないで。
前を向いて進んでいればあなたを見つけ出してくれるから。
神前式が滞りなく終わり、
香世は神社の縁側を色打ち掛けに着替え静々と歩く。
始めは渋っていた父が姉の強い誘いを受けて神前式だけは顔を出してくれた。
会社を辞めた後めっきり老け込んだ父は、
既に隠居した老人のように、以前のような高飛車な振る舞いも無く静かに暮らしているようだった。
玄関で香世を待っていた正臣と合流し、披露宴会場へと2人連れ立って歩いて行く。
正臣も今日は羽織袴で、何処からみても軍人には見えない。
その風情はどこかの貴族のように凛々しく、品格に満ちていた。
香世が、参道にはらはらと落ちる紅葉の葉を見て立ち止まる。
「綺麗だな。」
正臣が呟く。
香世も、
「本当に綺麗。」
と、言って正臣に微笑み返す。
「綺麗なのは香世の事だ。」
満遍の笑みでそう伝えられ驚き目を丸くする。
「あ、ありがとうございます。」
恥ずかしくなって俯くけれど、容赦なく顎に指をかけられ上を向かされたかと思うと、唇に口付けされる。
「誰かに見られていたら恥ずかしいです。」
咄嗟に正臣に抗議する。
正臣は悪戯な目をして屈託なく笑い、香世の手を引きゆっくりと歩き出す。
「正臣さんこそ素敵です。」
香世が一歩後ろを歩きながら正臣を見上げて微笑む。
「男は花嫁の引き立て役に過ぎない。
今日の香世は綺麗過ぎて、誰にも見せたく無いくらいだ。」
そう言ってじっと見つめられる。
「このまま…家に帰ろうか。」
香世の手を取り歩き出す。
「本気じゃないですよね?皆様お腹を空かせて待ってますよ。」
香世は慌てて正臣を止める。
「俺はどちらかと言うと早く香世を食べたいのだが…。」
熱い目を向け香世を見てくるから、心臓が高鳴り目が泳ぐ。
まだまだ初心な香世の姿が可愛くて、つい正臣は揶揄ってしまう。
「早く会場に行きましょ。」
今度は香世が正臣の手を引っ張り、せかせかと先を歩く。
「きゃっ!」
慣れない履き物に香世は躓き転びそうになる。
すかさず正臣が後ろから引き寄せ抱き寄せる。
「ごめんなさい、ありがとうございます。」
香世は動揺しながらも正臣からそっと離れ
襟裳を直す。
「これは抱き上げて行くべきか?」
正臣が真剣な眼差しを向けるから、
「大丈夫です。」
と、香世はまたいそいそと歩き出す。
ハハハっと正臣が屈託なく笑い、香世の手を再び握り先を歩く。
「正臣さん、私を見つけてくれてありがとうございます。香世はとても幸せです。」
正臣は不服そうな顔をして、
「まだまだ幸せにし足り無い。俺は一生涯かけて香世を幸せにするつもりだ。」
「私も正臣さんに幸せになって貰いたいです。」
「俺は香世が隣にいてくれさえすれば幸せだ。」
2人見つめ合い笑い合う。
この先、どんな苦難が訪れようと2人の絆は
離れる事無く続くだろう。
終
冷酷な軍人は元令嬢をこよなく愛す @yumemiruringo
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
近況ノート
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます