第58話 ようやく新年度・・・審査申し込み

しばらくの間は大変に忙しなくなると予想をしていた年度末ではありましたが、こんなにも忙しいとは思いつきもしませんでした


ようやく令和五年度も終わり気持ちも新たに新年度がスタートします


さて、4/1は刀装具の保存・特保の審査申し込みがスタートします


前回の刀剣は二日間で枠が埋まってしまったらしく、これからは審査に出すだけでも一苦労しそうですね

一応時間をあらかじめ取ってはありますがネット回線が切れたり、一度で繋がらなければ仕事に出ないといけないですから受審が出来ないかも知れません


昨年に高い審査料に変更されたのは審査件数を絞ってしまう事で審査総額が減ることを協会本部はあらかじめ予想していたのでしょうか?


審査に出して、保留や贋物扱いにされた品物が再度ネットで売り出されて、また次の買主が審査に出して・・・というババ抜きで協会は今まで相当潤っていたハズです

これは間違いありません


何となく噂では現行の保存、特別保存、重要、特別重要の上の証書の基準を作るとかいう話を聞いたことがあります

特別重要の上を作っても多分審査に出す人など皆無ではないでしょうか?

いっそ、保存の下の証書を作成した方が良いと感じます


この場合の保存証書の下、とは過去の協会が発行した貴重小道具や特別貴重小道具の証書の持っていき場所です


現行では古い証書は真正な品物ならば、刀剣にしろ刀装具にしろ、この三十年近くの間で殆どは新しい証書に切り替えられています


時々、古い証書しかない場合でのある店舗の売り文句は『物は確かだから証書を取るまでも無い』という言葉です

この言葉は全くあてになりません

品物をわざわざ安くなるように売る商人はいないです

少しでも安く仕入れ、新基準の証書を付けて高く売りたい訳で、怪しげな地方審査も含めて古い証書は参考程度にすらなりません


現行の審査では怪しげな品物であっても、審査の結果【合格】できない場合【現状】として返却されています

一体、何が現状なんだろう、とは思いますが返却された品物が合格とされない以上は再び持ち主を変えて巡ってしまう現状を放置している協会の責任はかなり大きいと思います


保存の取れない品物であっても、もしかしたら後世で違う見方をしたら本人の若い時代の作として研究の結果が発表されるかもしれないのですが、そうして返却された品物はかなり怪しげな道を辿り、下手をすると廃棄されてしまう危険性だって少なからずあります


いずれにしろ、出来不出来は問わず、そのような不幸な事態を招かない為にも現状という逃げ道を協会は止めて、新基準として【保存研究】や【保存仕掛かり品】【前保存】でも何でも呼び名は良いので証書を切り替えていくべきです

発行の際には写真も撮影して残すので再度審査に出す場合にも堂々巡りにならない配慮が必要です

今ならば技術的に箱にマイクロシールで記憶して二重登録を防ぐ事も容易に出来るはずです















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