第19話 刀装具の高い書籍を買ってしまいました
古本屋さんを巡る事を始めたのは先回書きました、それと並行してネットでも書籍を探していました
今迄も古本はかなり購入していて、私の部屋の中は書籍で一杯です
この小さなスペースからはみ出てしまった瞬間から我が家のルールが発動されます
我が家の掟として、『一つ買ったら一つ捨てる』という厳しい条件があります
(妻による昔からのところてんシステム)
例えば、新しい靴を買ってきて卸すと次の週に気付くと前の靴は無くなっています
このシステムは厳しくて罰則こそありませんが、反対に共有スペースはかなり整頓されている状態がいつまでも維持されていますし、モノに余り執着や未練が無くなって日用品で本当に必要なもの以外は買わない、買えない癖が付きました
なので、この小スペース内に納まるように工夫しないといけません
実は今、落ち着いて過ごしているスペースは1.8畳というかなり小さい場所です
ここに机と本棚等々を持ち込み、過ごしています
広さだけならば少し前にあったブラック企業で、余剰と言われた社員が小さくて暗い部屋の片隅に押し込まれて単純な作業ばかりさせられて仕事を与えられなかったという『反省部屋』を想像してしまいます
実際、某T社のディーラー二階の小さな部屋でその状態を見た事もありますが普通の神経では居続けられないです
私の場合は、敢えて好んでこの大きさにしました
刀剣が好きな方はかなり窮屈でそれこそ刀の鞘を抜き差し出来ない事に辟易すると思います
ドアを閉めてPCを広げて音楽や動画、書籍や漫画などを読みながら休みの日などは食事以外こもりっきりの時もあります
ここで刀装具の書籍を見ていますが、書籍も良い品物が所載されているモノを好んで集めるようになりました
ネットで探しても中々これという書籍が見つからなかったのですが
(高い値段を出せば存在していますが、出来れば安く入手したいので)
ついに見つけてしまいました
値段もセットで今までの1/3ほどです
何かの間違いかも知れませんが、ここは迷わずポチってしまいました
・・・で週末に品物が届きました、と言うよりもタダひたすらデカい箱が玄関先に鎮座しています
段ボール箱は小さな保冷冷蔵庫くらい大きいですし重たいし
本の重さには思えません
まさか全部が書籍だとは思っていなかったので箱を開ければマトリョーシカ宜しく、「箱の中には箱が、更にその箱の中に箱がある」状態だと思いましたが予想に反して
外箱以外はほぼ書籍です
運送の佐川のお兄さんが重そうに持ってきた訳が分かりました
完全に書籍の大きさについてのチェックを見落としていました
縦横、高さのサイズが大きくて驚きます
幼稚園児に戻って大人の本を読んでいるサイズ感覚です
今回買ったのは教科書などで有名な光村出版を興した、光村利藻(みつむらとしも)が、明治時代に海外流出していく刀装具、刀剣に心を痛めて自費で刀装具達を買い集めコレクションした品物を書籍化したものです
本の名前は、鏨廼華(たがねのはな)と言います
全六巻です
利藻は龍獅堂(りゅうしどう)という屋号を持ち、刀装具の箱書きも加納夏雄の弟子だった池田隆雄に書かせて名物刀装具を国内に何とか留めました
ページの一枚一枚に薄い和紙が掛けられていて高級感もあります
ページに対して掲載されている物量がハンパないので一旦そっと本を閉じました
取り敢えずマイスペースに押し込みましたがかなり出っ張ってます
足の小指が危険に晒されています
これは近いうちに整理しないとトンデモナイ事になってしまう事でしょう
この書籍は明治の印刷とは思えないほどの精密さで品物の細かな点が現代の刀装具の本よりもずっと詳細に分かるかも知れません
安く買えて(高かったのですが)良かった!
しばらく楽しめそうです
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