第16話 最近のヤフオク落札者を見ていて気付いた事

いつも時期を見ながら刀装具の出品や落札をしています


どんな時期かと言うと、一年の内でボーナスの時期に当たる時だったり月の給与支払いや年金支給日にあたる後の日付を意識しています


落札の場合には、魅力的に映る品物が給与や年金支給日以降ならば皆さんの余裕が出来る為なのか、落札金額において競りあって高くなることが多く感じます


出品ならば上記のタイミングで出品すれば通常よりも高く落札して頂ける訳です


数年間はこの皆さんの行動原理でほぼ理屈付けができました


刀装具を買い求めるのは一般人が多いです

何故か? 

刀剣よりも安価に位列の高い作者の品々が集められるからです


刀剣の一級品は数百から品物によっては数千万の品物がゴロゴロしています

刀装具では鐔が一番高くなり、一番安いのが小柄や縁頭となります

素晴らしい出来の鐔が100%としたら、小柄や縁頭は20から30%といった金額の設定に感じます

これは店頭価格のイメージです


ところが、ここ半年ほど特に感じるのですが、例えばヤフオクに出品したとします

正直なところ真贋は分からない品を出品したとします

(雰囲気は良いが多分鑑定に出しても100%通らないダメな品物)


およその落札金額のイメージを持って出品していますが、先ず上記のような季節や時期のタイミングのセオリーが働きません

何故か店頭の価格よりも高くなっていくケースもあります


一度は大変に失礼ながら鑑定の結果(銘に研究の余地あり)で〇の付けられていない品物も出品させて頂きました

鑑定に出した位ですから当然に雰囲気も良く保存特別保存が付くと思っている品です


協会は鑑定結果は覆さないですから、評価をした鑑定人がシャッフルされない限りは過去の鑑定品をかなりの確率で細かな点まで覚えていて、再び審査に出しても先ず合格は出来ません

これがヤフオクババ抜きだと感じる由縁です

前回書いたように協会は何度もヤフオクの品物の鑑定で鑑定料を何回も何回も数十年間は繰り返し行うことで潤う訳です


そんな品物が思いがけない金額に競り合い落札されるケースを体験しましたし、他の方の出品でも物凄く多くなっています

ヤフオクでは落札者のニックネームが見られますし、途中で入札している方のニックネームも見れます


ここで同じネームの方が異常な確率で入札し、また価格も高くまで競り上げ、結果として落札していきます

同じネームは一人ではありません

こちらもヤフオクはチェックしているので落札者も、入札者もある程度の決まった人数でやり取りしている事は分かっています

この高額で落札していく人間は会社の組織として応札しています


どのような組織か?


海外の人間達を対象にしてヤフオクの参加と入札を代行し無事に落札した場合には発送まで手掛けて手数料で稼いでいる組織です

ここでいう海外の多くは中国だと推定しています


落札した場合には彼らから自動メッセージで長文が届きます


代行して落札した事、

気に入らない場合にはキャンセルをしてくれても構わない事、

取引継続の場合には2日間で決済してお支払いするのでヤフオクの管理番号を付けて発送して貰いたい事


上記の品物を高額で落札してくれる訳ですから普通はキャンセルなどは発生しません

こうして、国内のある地域を経由して海外に発送されていく訳です


気分的に楽なのは、明治時代のように美術品の海外流出が問題になる場合ですが、ホンモノではない点、助かります


しかし、鑑定機関を経ずして海外に行った場合に持ち主はどのような理由からこれらを高く 買い求めるものでしょう?

何か理由があるのでしょうが、想像するのは美術品としての価値の先食いなのかと思います


上記のようにまだまだ刀装具の世界は他の美術工芸品と比較して値段の付き方が安価です

つまり上昇余地があると見ているのだと思います

海外の方にも熱心なコレクターは確かに存在しますが、投資として考えている方も多数いるようです

国内の刀装具ファンや刀剣女子と言われる方、はたまた単純に美術工芸品が好きな方は今のうちに流出を防止したり、もしくは一級品から二級品くらいまでは買って集めて欲しいものです


もしかしたら、特定アジアの手先となって各メディアやマスコミが海外発の刀装具ブームを作り出すタイミングがこれから数年で発生する可能性もゼロではなく

今買い集められた品々が逆輸入されて価値が分からない一般人をブームに乗せて大量の偽物を売りつけてくるのかも知れません


現状でさえ、そうした動きは別角度からも感じられます


特に刀剣についてなのですが長くなったので次にします
























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