第15話 古本屋巡りをして思ったこと

今日は今までしなかった事として近在にある古本屋を巡ってみることにしました

目的は主に刀装具関係の資料探しです

実はネットで探しても異常な高額でしか検索結果が出ない書籍があり、そもそも当時の印刷部数も200部しか印刷されなかったセットです


ネットでの売値がセットで40万を超える品物ですからおいそれと手が出せませんし

試しに買ってみる金額でもありません

これは地道に探すしか手は無いな、と考えて無駄足承知で古本屋を巡ろうとしたという訳です


ここ数年はネットが余りにも便利過ぎて調べたい資料ならば検索すれば間髪いれずに結果が表示されますし、読みたい資料や書籍があれば最安の品物を全国から、何ならe-bayを使えば世界的にも探すことが可能です


本当に便利になった一方で、学校へ行っていた時代に三省堂の辞典を開いて調べたような感覚が無くなって来たことに気付きました

中学、高校時代の若かりし頃は何でもソッチ方面に結び付けて調べなくても良い事を掘り下げたりしたものですが・・・


辞書を開くと同時にそのページには自分の思いもしない語彙が掲載されていて、そこから言葉や意味を知ると同時に様々な方面に意識が向くようになったことを思い返しました

古い辞書を父親から譲り受けた友人は、知らなくても良かった自分の父親が過去に調べて鉛筆でチェックしていたワードに軽くショックを受けたりしたという笑い話も聞きました


・・と言う訳で今日は敢えてアナログで懐かしい古本屋さんを探してみる事にしました


しかし、古本屋自体が無くて、探しても全国展開しているようなプックオフ店舗ばかり見つかるばかりでイメージしている昔からの書籍や全集的な書籍はとても見つかりそうにありません

ようやく昔の電話帳を知り合いから借り受けて調べてみましたが、町の再開発の過程で無くなったり、店主自身の老齢化などで大部分は閉店されたようでした

そんな中でも、何とか2店が営業しているのを見つけ伺いました


店舗は小さくギッシリと足の踏み場もなく高く積まれた書籍で奥が見えないA店

同じく、小さい店舗ですが、かなりスペースを効率よく使って見やすいB店

両店とも店主は高齢でいつ閉店になってもおかしくない状態ですが、探している書籍は案の定無く、その代わりに予定には無かった刀装具の書籍が面白そうだったのと、比較的安価だったので購入しました

これはネットでは分からない生の情報です

思わぬ良い成果でした


これからは知らない土地に出向いた際には古本屋を巡るという事をしてみようと思います

きっと学校時代の辞書をめくった時のような予期しない出会いがあると思います


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