第11話 後藤モノ譲渡 ヤフオク 顕微鏡について・・・
先回からの更に続き
支部長のお宅で拝見する【後藤】の品物は全て綺麗な品物ばかりで、今まで鉄鐔ばかり見てきたので尚更、小柄・笄・目貫が美しく見えます
ヤフオクで急ピッチで落札ばかり繰り返していたので購入時のお値段など聞いてしまい不躾でしたし、出来たら譲って頂きたいとも言ってしまいました
結果、ヤフオクで競り合うよりも安価だと思える品物ばかりを数点譲って頂きました
自宅に戻り、蛍光灯の下で眺めてはウットリとしていたものですが眺めているうちに小柄や目貫の一部に青緑のゴミのようなものが付着しているのに気づきました
これは何だろう?
ルーペで最大にして見ても余り良く分からなかったのですが、翌日たまたま仕事先で懇意にしている有名な某時計店に行った際、店主がロレックスの修理時計の裏ブタを空けて実体顕微鏡を用いて内部の調整をしている姿を見ました
時計店では、いつも奥様が出して頂ける美味しいコーヒーを飲みながら仕事と言いながらも雑談ばかりしているのですが、この時は顕微鏡について詳しく聞きました
次の週には自宅にLED照明も付けた中古の実体顕微鏡が届きました
ヤフオクで数千円で落札したモノですが機能は全く問題ありません
この顕微鏡は今でも凄く役に立っています
ヤフオクで[本物だ、掘り出した!! やった] と落札して届いた刀装具を見ると裸眼やルーペでは見えなかった現代作の証明である箇所が幾つも散見できたりするので3Nを出品条件に記載してあっても翌日には上手に相手方にメッセージを送り、落札金額の手数料に少しだけ載せて送料もこちら持ちで返品に成功したことも一度や二度ではありません
驚いたのは古い証書付きの刀装具でも結構な割合で、顕微鏡で見ると分かってしまう贋作が混じっています
出品者も当然知っている話です
協会から【現状】として返却されている訳ですから
協会も最近では顕微鏡も使って見ています
協会審査について刀剣業者サンや一部のコレクターがぼやいたり、悪口を言われるのが次の言葉です
『今の協会は品物を見られる人がいない』
『今の協会は信用できない』
『鑑定結果に納得できない、合格しないのは協会の鑑定がボンクラだからだ』
等々
一部の言葉は分かりますし、自分だって感じます
本当にこの鑑定は合っているの?
ただ、今の時点では協会の証書で刀剣業界の信頼性が担保されているのもまた事実です
鑑定結果に異議はあったとしても、従わざるを得ません
とは言えどうしても納得出来ない事案も発生しました
協会の今の証書自体の信頼性について、です
そのことはまた次に
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