第10話 鉄鐔、鉄鐔、鉄鐔・・

先回のように、先ずは鉄の鐔から入った訳ですが山吉の良さが分からないままに次回の訪問となりました


前回拝見した山吉は何となく避けるようになり、その代わり余りにも酷いと思われる鐔は何となく雰囲気で偽物のクセが分かるような気になっていました


今回は鉄鐔でも金山、尾張、赤坂、柳生といったあたりを拝見させて頂きました


柳生は金山に似て無骨でありながらも味があり、デザイン種別も三十六歌仙、と言うくらいですからおよそそのデザインを覚えてしまえば良いと判断して見ました

山吉よりも好きな感じです


その他の鐔は前回のトラウマを刺激されるような品物が多く、整列して並んでいたら真贋や新旧の区別が何となく分かる気がするような、分からないような気がするような怪しい感じですが、こちらも良い鐔は透かし部分が丸くなっていたり、鉄の色がそもそも違うように感じられます

とは言え、持ち主が上手な色揚げを施していて、中身も細工をしていたらお手上げです

もっと簡単に判別できる方法があったら良いのですが、とにかく今は上手の作を一枚でも多く見るべきだと感じました


しかし、たくさん見ていると実に多様な図柄、デザインがある事に気付かされますし何より草花や動物をデフォルメさしたり、一見何があるのか分からないデザインもあったりして面白く感じます


相当の枚数を見てお腹一杯になったところで、奥から少しおおっ!という感じの品物を拝見させて頂くことになりました

鉄鐔ばかりのところに、初めての後藤モノを見た訳ですからとても新鮮に感じますし鉄だけに比べたら実に綺麗な品物


このお宅には一体どれだけの刀剣刀装具が仕舞われているのか不思議です


この頃から、徐々にヤフオクに傾倒していき手当たり次第に刀装具を集め出す癖が出来てしまいました

高い品物は買えず、古い証書や怪しい品物や安物ばかりでしたが・・・

一時は訳ながらヤフオク中毒だと感じる位で刀装具の箱が60個位つみあがりました

留守番の母親はほぼ毎日のように本や箱が届くので随分迷惑をかけてしまいました


掘り出し物を狙って、敢えて特別貴重小道具という古い証書が付いている品物も数多く集めたりもしました






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