第弐拾肆舞
3年前、まだ小学校5年生の頃、
その時は私が
私が人工島に着く頃には
「ごめんね。何とか抑えようとしたんだけど…無理、みたい。また迷惑…かけちゃうね」
「待ってて、必ず助けるから」
「
ウォォォォォォッッッ!!
完全に獣になった
満月に照らされる白銀の美しい毛、何でも引き裂きそうな鋭い爪、見られるだけで萎縮してしまう
ジェヴォーダンの獣、それが
ジェヴォーダンの獣がなんなのかを簡単に言えば昔フランスで100人以上もの人を殺した怪物の名前だ。
まぁ要は
そしてその力は月の満ち欠けによって決まる。月が満月に近いほど力が強まり、逆に新月に近づくほど弱くなる。
そして今日は満月。絶好調ってわけだ。
でも、私だってあの時とは違う。あれから嫌というほど経験を積んだ。
今の私なら奥の手なんて使わなくたって
グルルル、と
「痛いだろうけどごめんね…?」
そう謝って一気に
ドムッッ!!と鈍い音がするがあまり手応えがない。
それもそうだろう。こんな巨体相手にただの
巨体に似合わないスピードで身体の下にいる私を押し潰そうとしてくる。
急いで離れて回避するが、どうやら今の一撃で私を完全に敵として認識したようだ。
ヒュッ!と、迫りくる
3年前よりもずっと速くて鋭い一撃。
バカンっ!!と大きな音を立てて地面のコンクリートが割れた。
こんな攻撃一撃を貰えば確実に死ぬ。
あぁもう、何で私ちょっとだけ楽しいなんて思ってるのよ。今は
戦闘狂である自分自身に嫌気がさす。
いくら大きくともただの
大振りの一撃に合わせて
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