第陸舞
無駄に長い始業式が終わり、次はクラス発表だ。
「ムムム、今年こそ
謎に気合を入れながらクラス発表の紙が貼ってある掲示板を見る
「
「あっ!やったぁ~!!やったよ!!
と大はしゃぎする
そこには私の名前と
「やった、やったよ…小学校からただの一度も同じクラスにならなかったのについにっ…」
と感激して目尻に涙さえ浮かべている
「そんなに一緒のクラスが良かったの?どうせ一緒に帰るのに」
「そりゃそうでしょ!
あー、なんとなくだけど分かるかも。他のクラスに行くのって結構勇気いるよね…。
「
「…まぁな」
相変わらずだなぁ。と
まぁ、これでこそ
でも、昔とは違う。昔はもっと元気で活発な子だった。…原因は分かってる。私だ、私のせいで
「ま〜お、暗い顔してるけどどうしたの?」
こういう事に敏感な
「何でもないよ。それよりも
「
「そう…まぁ
「このくらいならいくらでも頼んでよ!!私は
えっへん!と無い胸を張る
「私も、
私がそう返すとエヘヘ、と嬉しそうに笑ってくれた。
あっ、
「…さて、今日は授業もないし2人に何も予定無いなら帰ろっか」
私がそう言うと
「はーい!」
「…あぁ」
それからは久しぶりに3人で下校をする。
「今日って学校行った意味あるのかな?なっが〜い話聞いて、クラス確認して終わりって…」
「まぁ、普通の学校なら新しいクラスとかに荷物持っていったり、先生とか生徒とか集まってワイワイするんだろうけど…除霊高《ここ》だしね」
「確かに…仕事でクラスの一人二人は常にいないし集まったところでなのかな?
と
「…さあな」
とバッサリ会話を切り捨てた。
「全く、そんなのだから『ロボット』、なんて言われるんだよ?自覚あるの?」
やれやれ、といった様子で言う
「言うやつには言わせておけばいい。俺は俺を理解してくれるやつがいればいいからな」
「そっか。なら安心だね
「
「そうかな?私は舞桜のほうが
あはは、と自虐的に笑う
「確かに…未だに因数分解すら出来ないもんね」
「それとこれとは関係ないじゃん!」
も〜!!と怒りながらぽかぽかと私を叩いてくる。
「ごめ、ごめんって」
くすくすと笑いながらそう言う私。
あぁ、こういう何気ない幸せがずっと続けばいいな。
と心の中で幸せを
ポケットからスマホを取り出して電話の相手を確認する。…お父様からだ。
「…ごめん、2人とも、先に帰ってて。ちょっと用事できた」
「あっ、うん…」
心配そうな顔をした
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