第11話 自宅外国立か自宅通いの私立か

 うちの収入では国立大しか無理。

 よく聞く言葉だが、これは本当だろうか。下宿をともなう国立大でも?


 下宿を伴う国立大と自宅から通える私立大では、トータルでどちらが出費が低いだろうか? もちろん学部にもよる。子どもが「私立医学部に行きたいです」って言ったら我が家では「ごめんなさい。許してください」と言うしかない。年間数千万円も払えません。


 さて、あくまで一例としてだが、下宿国立と自宅私立を比較してみよう。下宿の場合、仕送りが月10万円、下宿家賃が5万円、合計月15万円、年間で180万円かかる計算である。一方、自宅通学の場合、親と同居しているとして食費が余計に月3万円、通学定期が月2万円。合計で月5万円。年間で60万円。下宿と自宅通学で120万円の差になる。授業料は国立大は年間50万円ちょい。私立大は大学・学部によるが、授業料170万円までなら自宅通学の私立大のほうが安いということになる。


 我が家は二人とも家を出て行って正直言って寂しい。まだまだ親元に置いておきたいご家族も多いのでは?一方で、将来のためにも早かれ遅かれ子ども達の自立が必要と思っているのも事実である。

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