第2話 転生したら神でした!
私、綾乃綾香は最近発売された!『愛の伝説、ファンタジー・ザ・ワールド』を一日18時間のペースでやりこんでいると、食料がないことに気づいた。
食事を届けてくれるあれの頼み方がわからない私はコンビニに行くことになったが、道路でぶっ倒れてそのまま気づかれずに車に轢かれてこの世を去った。
気づけば私は何もない白い空間にいた。
「なんだここ、寒!もっと暖かい空間だったらよかったな、いやいや、死んで贅沢を言うなって話ですよねすみません」
パッ
「え?ここは…ハワイ!?なんで急に!ま、いっか。死んでるんだし深く考えなくてもいいよね。ハワイといったらココナッツ!どこかにないかな…あれ?手がむずむずする…力を抜いてみるか」
パッ
「でた!ココナッツ!しかも飲みやすい様にストローまでついて!!なんだこれ!私の能力!?」
そうである、綾乃綾香は『たまたま神になった』のだ。
「これならもしかすると…できた!、『愛の伝説、ファンタジー・ザ・ワールド』の世界!」
そこには半径6500キロメートルほどの巨大惑星が完成していた。
「私はこの世界でやりたいことがある!そう!全攻略対象と結婚すること!!」
こうして始まった神のおままごとは終わる事を知らなかった。
◆◇
がばっ
「は、そうだ、私、悪役令嬢の、レーツェル・ハイリッシュに生まれ変わったんだ」
ベッドから起き上がり現状を確認する。
何故悪役令嬢に転生したかって?それは悪役令嬢が主人公だからだ。
このゲームは人の家に入って壺を割って宝石を盗んだりできる様になっている。それを可愛くて純粋な少女にさせるわけにはいかないので、主人公を悪役として登場させることにしたのだ。
といっても制作者じゃないから予想の話だけどね。
さて、神になったわけだけど、何をしたらいいものか…
「そうだ!困っている人を助けよう!だからと言って困ってる人がいない世界を作るのもなんか嫌だ!(わがまま)だって困ってる人を助ける自分かっこいい!って思えることがなくなるもんね!」
めちゃくちゃ自分勝手な悪役令嬢の真の姿は、神、いや、根っからの悪役かもしれない。
「それじゃあ孤児院に行って豚の丸焼きでもプレゼントしてこようかな!」
こうして始まるのだった。偽善者の宗教生活が。
レーツェル・ハイリッシュ「誰が偽善者だーーーー」
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