マネージャーの章 其の一 なんと……
「うわぁぁぁん!ダディ、いや社長!何でボクってばクビなんですか?結構マジ半端なく頑張ってきたのにぃ!」
情けない……まさか、ダディの胸にすがり付く事になるとは。そして、そのタイミングで
「たっだいまぁ!
「と、
あぐちゃんは眉を八の字にし、のんちゃんは涙目で声を震わせた。
「違う!違うんだ!ダディがボクにクビ宣告したんだよぉ。うわぁぁぁん!誕生日なのにぃ」
「えええっ?ちょっと話に追いつけないんだけど?クビってどういう事、パパ?」
「
現場は混乱した。
ダディは相変わらずのテンションで、
「つまり、
「黒田響子と申します。以後、お見知り置きを」
「
のんちゃん、ちょっと話がズレてるよ……
「
……
「ええええっ?!!!」
つまり、こう!昨日まで17才だったボクは、労働基準法第61条により22時以降は働けない。しかし、だ!18才からは何時でもいいのだ!例え夜中だろうが朝方だろうが……コイツは、ボクを馬車馬の様に働かせる寸法だったワケだ!しかも、『なな色イルミネーション』のマネージャーだと?あん?一体どういうつも……えっ、『ななイル』?!ボクが推しのアイドルグループのマネージャー?!
「あ、あのぉ……ダディ、いえ社長様!何故、ボクのような下等生物をマネージャーに?」
「え?だって、足でま君『ななイル』好きじゃん?ハハッ」
つまり、こう!18才になったボクに、ガチのバースデープレゼントだったのだ!!クゥゥ!ボクってば、人生薔薇色でしょうがぁ!!
「あの〜、わたしは
「の、のんちゃん……」
「
「えっ……」
やってもぉたぁあ!!のんちゃんお顔が真っ赤っかじゃあーりませんか!
「
そうだ!畑は違うがダディもエンタメ界の王じゃないか!読んで貰おう!こりゃ、『マネージャー』と『ラノベ作家』二足のわらじも見えてきたぞ!!
「ダディ、実はもうすぐ完成の自信作があるんです!是非とも読んで感想を!!」
ボク『渾身の一作』を
しーん……
フゥ!この静寂と緊張感さえワクワクするぜ。
「ダディ、どうでしょうか?」
「
ナ、ナンデストォ!このジジイ!あ、そうか!ラノベとか読んだこと無いに違いない。全くセンスが無いぜ、ちなみにファッションもな。
「
「えっと、ごめん
ガーン!う、嘘だろあぐちゃん?
「のんちゃん、どう?遠慮なく言ってくれ!!」
「
ガガーン!!に、日記……?!
「そうだ!響子さん、読んで下さい!マジのやつ、マジの感想を!」
しーん……
「
「オイィッ!膝でパソコンを逆関節に折ってんじゃねぇ!2in1のタブレットタイプじゃねんだよ!!うわぁぁぁん!ボクの
ぐすんっ……一体どこが駄作なんだよ?
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『転生しましたら賢者でございましたので勇者のパーティーに同行させて頂く話』
俺の名、前はなんとペペロンチーノ。なんと一般の人だ。みそしる、を食、べたら○んだ。なんとドクが入、ってたのですよ。そしたらなんと転生しましてなんと賢者にな、りました。なんとギルドに行って、なんと勇。者にパーテ、ィーになりませ、、ぬか?と、なんとお誘いを受、けますた、なんと悪いヤツみたいなヤっツをやっつけにイクことになりま、し、た。なんと……
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翌日……ボクってば、響子さんに引き継ぎをした。数日の準備期間を経て、『なな色イルミネーション』のマネージャーへ転生したのであった。
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