第2話 自我の形成

① 高校生の時は、お決まりの「太宰治病」に罹り、「三太郎の日記」「善の研究」「出家とその弟子」なんていう「3種の神器」を読んでは(無意識に)自我の形成に励んでいたものです。

「太宰治病」というのは、思春期の麻疹(はしか)と言われ、日本人の若者であれば誰でも一度は罹る病気、のようなもの。

この「病気」は、しかし、在来種純粋日本人やゲルマン民族特有のものであるようです。アメリカ人や韓国人は、思春期の性の悩みは日本人と同じであっても、「自分はどこから来たのか・自分は何者なのか」という哲学をしようとはしない。生化学的な血・精神的な血があまりにも多く混じり合っているために、「自分」を特定することができないし、それを無理にやろうとすると、精神分裂症が発症してしまう。だから、彼らは自分たちのルーツ(肉体と魂の祖先)を追求することはしない。

 → 「失われた私」

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%B1%E3%82%8F%E3%82%8C%E3%81%9F%E7%A7%81


50年前、私の大学時代のOBで在日韓国人の方は、子供の時から韓国名を名乗り、高校生の時には3年間韓国で過ごし、日本へ戻り大学では「日本」拳法をやっていたため、自分は韓国人なのか・在日韓国人なのか、はたまた、生まれてからずっと住んでいるこの日本の人間なのかということについて、ずいぶん悩まれたようです。

その意味では、子供の時から2つの名前を持ち、嘘に慣れきった多くの在日韓国人とは異なる、開けっぴろげで清々しい、しかし、ずっしりとした重みのある存在感を感じました。

「類は友を呼ぶ」で、この方の奥さんも同じように、明るくてサバサバした(吹っ切れた)方でした。

***ルーツ【Roots】

アメリカの黒人作家ヘイリー(Alex Haley1921~1992)が、自らの出自をさかのぼり、7代にわたる一家の系譜をたどった記録小説。1976年刊。広辞苑 第七版 (C)2018 株式会社岩波書店 ***

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② 大学生時代は、真剣にぶん殴り合いをすることで、デカルトの言った「コギト・エルゴ・スム 真の自我」に覚醒した(目覚めた)。

大学生の4年間というもの自体、本来は「モラトリアムの時代」と呼ばれるように、しっかりとした大人になるため(自我を形成するため)の、言わば執行猶予期間なのですが、私の場合、大学日本拳法という環境で肉体的に「個というものを浮き彫り」にし、アルバイトという世界でさまざまな人間(学生・社会人)に揉まれるという二刀流(二本立て)で、自分を鍛える(自我の追求)ができたようです。

(現在の大学とは、専門知識を学ぶための専門学校・技能学校化しているようですが。)

運動環境だけ、若しくは、アルバイトという社会との接点だけでは、「コギト・エルゴ・スム 真の自我」の追求はできなかったと思います。

言い換えれば、「毎日殺し合いの心で殴り合う」大学日本拳法という狂気の世界と、アルバイト先での、社会人という秩序ある、平和で理性的でコンサーバティブな正気の世界、この両方を5年間毎日体験することで、餅をつく・餅をこねるようにして、私なりの人格が浮き彫りにされた、といえるかもしれません。

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 警察が好んで使う「覚醒剤」というのは、正しくは幻覚剤のことです。


 釈迦が悟りを開いたことを「覚醒」と言います。 また、「コギト・エルゴ・スム 我思う故に我あり」というデカルトの言葉は、「三銃士」のような命がけで戦う剣士たちの心のことであり、それが国民一人一人の自我の覚醒につながった。つまり、フランス革命とはフランス人の強力な自我の覚醒がその原動力であった(と私は考えています)。

「在来種純粋日本人に覚醒されては困る」人たちと、その僕(しもべ)である警察という番犬による演出(問題のすり替え)としか、私には見えません。

 「常習性のある麻薬」という意味では、日本に於ける加工食品の99%に使われているといわれる「アミノ酸」こそ「覚醒剤」と呼べるのではないでしょうか。私たち日本人の舌に「うまい」という幻覚を起こさせる(常習性のある)化学薬品なのですから。


 → ザウルスでござる

https://blog.goo.ne.jp/zaurus13/e/7545de7236ca8ff589bd90eebcca09cb


https://blog.goo.ne.jp/zaurus13/e/9de1997f2e386349c36c7228952d8e55


日本人の舌をバカにし、それ無しには「おいしい」と感じなくなっているアミノ酸・うま味調味料という名の化学調味料。3,000種類の化学調味料が存在し、それらを組み合わせれば、世界中のどんな食品の味も人工的に造ることができる、という。

そして、ほぼ100%の日本人は今や、これら人工的な「うま味」によってしか「うまい」と感じなくなってしまった。この幻覚剤無しには生きていけない、と言えるほど。

回転寿司の醤油なんて、このアミノ酸がたっぷり入っているので、ネタのうま味以前に、「アミノ酸という錯覚」によって「うまい」と感じているにすぎない。

  また、ドイツで50種類、アメリカで100種類、そして「麻薬天国日本」では1500種類もの、国家(厚生労働省)によって使用を認定されている(奨励されている?)人工保存料・着色料。 


  なにしろ、これら「麻薬・幻覚剤・覚醒剤」を製造する会社(の株を握る海外の資本)こそが、「元締め」なのですから、日本人にバンバンこれらを使ってもらわなければならない、というわけです。


警察の宣伝する「覚醒剤」とは、このもっと・ずっと恐ろしい「アミノ酸による麻薬被害という大問題」を隠蔽するために行なわれているようなものか。

 

***

  

○「自我の覚醒」という点に於いて「寸止め」では「現実にぶん殴り合う」には及ばない。


○ 座禅でも不可能です。


慶応大学の医師でいらした故近藤誠氏は、慶応大学在学中は首席で通したという、もの凄い知性によって「患者よ、ガンと闘うな」「医者に欺されないための47の方法」といった「近藤誠的自我による鋭い明察力」による多くの名著を残されました。

また、近藤氏と大変仲の良かった、東大医学部の名誉教授でいらした養老孟司氏は「バカの壁」という本で、東大という偶像を徹底的に破壊していらっしゃいます。

そんなことができるのは、この方にももの凄い知性がおありだということですが、何よりもこの方は昆虫学者でもあられることにその理由がある、と私は思います。現実の生き物を徹底的に観察することで、作り物(偶像)に惑わされない、大自然の心を持つことができたのでしょう。

(近藤・養老両氏の話は、次の「偶像崇拝しない」という話にもかかわってきます。)


殴り合いという形を借りた「殺し合い」という、超・超・超必死になる環境に毎日いたからこそ、(知性がなくても)真の自分が見えてくる。


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  拙著「月も朧(おぼろ)に白魚(しらうお)の」 2023年 第68回全日本学生拳法選手権大会に学ぶ  V.6.2 より引用

  「 ・・・平安時代の武士源頼信(968~1048)、戦国・徳川時代の武士宮本武蔵(1584~1645)、また海外ではルイ13世(1601~1643)時代の剣士ダルタニアン(「三銃士」の仲間)といった、殺し合いのなかで生き抜いた武士・剣士達は、哲学をやらずとも皆それぞれにしっかりとした「我(われ)」があった。

  いい加減な「我(われ)」では殺されてしまう、という世界で生き抜くために。


  宮本武蔵の著書である「五輪書」を読むと、それがよくわかります。  武蔵は体力があったとか、剣技に優れていたという以上に、強烈な「我」があったからこそ、60数度の殺し合いに勝つことができた。勝利を科学できたのです。


  ・・・「五輪書」のはじめの部分で武蔵は、「近頃(江戸時代初期)の武士は物足りない」、と嘆いています。戦国期を通じ、日本の武士達が天皇万歳から武士の棟梁である殿様万歳へと変わったのは良いが、江戸時代初期には早くも、再びサラリーマン化していることを指摘しています。

  天皇万歳を打ち倒し、汗水流して働く者、命がけで人生を切り拓く者(武士)が日本を支配し、民百姓(たみひゃくしょう)を導くべき、という気概・信念で戦った戦国期の武士。そんな彼らが持っていたガッツ・やる気が消え失せ、自主性がない、しっかりとした「我(われ)」を持つ武士がいなくなってきた、ということを嘆いているのです。

  現代でいえば、テレビ・新聞・スマホによって遠隔操作され「コギト・エルゴ・スム(我思う故に我あり)」という、真の我を持つことのできない夢遊病者・ロボット・操り人形のような人たちのことでしょうか。

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