第11話 ゲスト白石 樹! 睨みつける凛
「はい、ここからはゲストにも参加してもらいます。今日はかの有名な会社JPCの役員、
凛の目が鋭くなる。かつてはバッテリーを組んだ間柄だが……
拍手に迎えられて
「ここからは、温暖化抑制について議論していただきます。樹さんはJPCの白岩社長のご子息になります。まだお若いですが新型粒子開発部門のトップをされております。樹さん、開発の状況はいかがでしょうか?」
「みなさん、こんばんは。白岩樹です。一昨年の主力プラントの建設の際には、皆様方にご協力いただきたいへんありがとうございました。また地元で就職していただいた方々にもたいへんお世話になっております」
樹は淀みなく、すらすらと話始めた。元捕手でいい体格をしている。
「現在、私達が注力しております開発は世界が注目する新型の空中散布用微粒子です。この百年、人類を苦しめてきた温暖化に対抗する切り札として、私共最優先で取り組んでおります」
鹿島がわかりやすくつなぐ。
「太陽光を弱めて気温を下げるというものですね。開発中のその微粒子はどういった特徴がありますか?」
「これは画期的な技術で、これまでの微粒子と違って空中で分裂して広がり日光の遮蔽範囲を大幅に広げる事が可能です。太陽光を極めて効果的に制御することができるんです」
「はい。ご説明ありがとうございます。そんな画期的な散布用微粒子ですが、今後はどのような予定で開発を進められるのでしょうか?」
「早ければ来年から実証実験を開始します。うまく行けば再来年には製品化して運用が開始できるでしょう」
「樹さん、ありがとうございました。凛さん、住民のみなさん。ご質問などありますでしょうか?」
凛は待っていましたとばかりに、手を挙げた。しかも両腕だ……
さすが議員、やるき満々である。
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