第24話 心体の成長

 悠依は3年生になった。優希も2年生だこの頃から悠依の心は成長した。家で好きな男の子の話をする様になった。「私ね隣の席の樹君が好きなんだ。樹君いつも私に優しくしてくれて、いつもドッチボールで守ってくれるんだ。」とほっぺを赤くしながら話す。俺も心の中で(ママそっくりだな。すぐにほっぺが赤くなるところとか。)なんて思った。自分の子供に思うのも変だが悠依も優希もめちゃめちゃ美形の顔をしている。悠依のことを必死で守る男の子の気持ちもわかるかも知れない。そんな事を思っていたら美音が「悠依。男の子を好きになるのもいい事だし悠依の事を好きな男の子がいてもいいと思う。だけど限度があることを忘れずにね。」と言った。この恋バナから3週間後。学校で2分の1成人式という行事が始まった。各自将来の夢を親の前発表するという行事だ。仕事を午前半休にして悠依を見に行った。名前の順で発表が始まった。悠依の番が回ってきた悠依は緊張しながら前に立った。悠依が話始めた。「私の夢は先生になることです。私は妹もいて小さい子がとても好きだからです。もう一つ理由があります。それは、お父さんとお母さんのような優しい先生になりたいからです。」と読み上げた。思わず目頭が熱くなった。悠依の発表を聞き終わると俺は急いで仕事に向かった。仕事を終わらせ家に帰ると悠依と優希が家にいた。「悠依。今日はよく頑張ったな」と言うと悠依は照れながら笑った。次の日家に帰ると悠依が一人はしゃいでいた。「どうしたんだ悠依?」と聞くと悠依は「ママが帰ったら家族に報告します!」と言った。美音が帰ってきて夕飯を家族で食べ始めた。俺が悠依に「今日何があったんだ。」と聞くと悠依は「今日ね、樹君に昨日のスピーチよかったて言われたんだ。でね、樹君も先生になりたいんだって。」と言った。美音が「そいう友達は大切にしなよ。」と言った。悠依は「うん!」と答えた。その日から悠依は毎日嬉しそうに学校へ行き始めた。

 

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