第22話 学び
桜が満開に咲き悠依は小学生になった。入学式に家族で行った。学校が近づいてくるにつれて悠依の顔が強張ってきた。俺が「緊張してんのか悠依?」と聞くと美晴が「大丈夫。お友達いっぱいできるから緊張しなくていいんだよ」と言った。悠依は「うん」と言って少し笑顔を見せた。悠依と校門で別れ、3人で式の会場に向かう。「悠依も晴れて1年生か」と美音が言った。「あっというまにこんなお姉さんになってたんだろうな。」と俺が言った。式が終わり、担任の先生が発表された。式が終わり新1年生は教室に向かった。その間親は式場で待機になった。悠依が教室から帰って来て「隣の席の美幸ちゃんと仲良しになった。」と喜んで言った。美音が「よかったね。」と言った。家に着くと悠依は、早速明日の準備を始めた。悠依が準備をしながら「明日は国語・算数・生活・図工があるんだ。」と言った。明日の準備が終わると悠依は明日に備えて早く寝ると言い出した。美音が「ご飯できたよ」と言うと「優希早く」と悠依が妹を急かす。悠依はご飯をかき込み「ご馳走様。ママとパパご飯先に食べ終わった方悠依とお風呂入って一緒に寝よ!」と言い急かした。悠依はご飯を早く食べれるがそれと対照に優希は食べるのが非常に遅い。美音が「じゃあ、パパ優希のご飯お願いできる?」と言うと優希が「ママがいい。」と言った。それを聞いた美音が「じゃあママが優希を見てるからパパ悠依の事お願いできる。」と言った。「わかった。じゃあ悠依お風呂に入る準備をしてください。」と俺が言うと悠依は「は〜い」と言って準備を始めた。「じゃあ、お先に」と美音に言って風呂に入る。悠依と湯船に浸かりながら話した。「悠依、明日からの学校楽しみか?」と俺が聞くと悠依は「楽しみ」と答えた。「じゃあ悠依の将来の夢はなんですか。」と俺が聞くと悠依は「ママみたいなお母さんになりたい。」と言った。「悠依ならなれると思うよ」と俺は言った。悠依が風呂を先に出た。その後俺は一人で少し考えてしまった。(悠依も優希もいずれ結婚して子供が出来てこの家から出ていくんだよなー)と。風呂から上がると美音に髪を乾かされ寝る準備が出来ている悠依が待っていた。悠依を布団に連れて行き、悠依を寝かしつけた。次の日になり美音と俺が出勤する時間に悠依も一緒に家を出た。俺は優希を保育園に送り届ける為に美音と悠依と違う方面に歩き出した。後ろから悠依の声がした。「悠依、学校には一人で行ける。」と美音に言っている。美音が「じゃあ気を付けて行ってらしゃい。」と悠依に言った。悠依は学校にその日から一人で登校した。ある日優希を連れて家に帰ると美音が先に家に帰っていた。リビングに行くと美音が悠依の背中をさすっている。悠依は涙をポロポロ流している。美音が「悠依。話してくれないと何が悲しかったのかママもパパもわからないよ」と言った。悠依は泣きながら「お友達と喧嘩しちゃったの」と言った。俺はご飯の準備をしながら美音と悠依の話を聞いていた。悠依の話を聞き終わると美音が「悠依。明日絶対に貴方からお友達に謝りに行きなさい。例え喧嘩の原因が相手だとしても、まず貴方が謝りなさい。」と言った。それを聞いた悠依は「うん」と泣きながら言った。俺は悠依が大人になっていくのを感じた。
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