第15話 樫木悠依

 冬休みが終わった。3学期が始まりしばらく経った日仕事中にLINEが来た。携帯を見ると美音からだった。保育園決まったと書いてあった。共働きだから保育園が必須だった。来週から預かってくれるって。良かった。と返信し俺は授業に向かった。家に帰り玄関を開けると美音が待っていた「おかえり」と美音が言った。「どうしたの?」と俺が聞くと「お願いがある。保育園に入るには面談があるんだけどそれに行ってくれないかな?私その日どうしても学校に行かなきゃいけないんだ。」と美音が言った。「いいよ。その日は午後半とる」と俺が言った。「よかった保育園決まって。これで私も仕事に戻れる。」と美音が言った。

次の日保育園の面談に悠依を連れて向かった。インターホンを押し「今日面談の樫木です。」と言うとお入り下さいと言われた。案内されて着いて部屋には園長と担任の先生がいた。指示通りに書類に記入した。園長から幾つか質問され答え終わると来週お待ちしておりますと言われた。「よかったな悠依明日からお友達ができるな」と俺が言った。その日の夜美音が学校から帰ってきた。「保育園どうだった」と美音が俺に聞いた。「来週から待ってます。とのことです。」と俺が言うと。「楽しみだね。悠依。」と美音が言った。その時悠依がベッドに掴まり立ち上がった。「悠依が立った」と俺が言うと「立てたねー悠依。」と美音が悠依の頭を撫でた。次の週、悠依を保育園に連れて行き保育士に「最近掴まり立ちができるようになったので転びやすいと思います」と俺が言うと「わかりました」と保育士が言った。美音が「よろしくお願いします」と言い扉を閉めようとすると悠依は泣きじゃくった。保育士が「みんなこうなりますから。大丈夫です。」と言った。「ではお願いします。」と言い仕事に向かった。その日は悠依が心配で仕事に集中出来なかった。定時の時間になり急いで保育園に行く。「樫木悠依ちゃんお迎えです」と保育士が言った。「迎えに来たよ悠依」と言うと悠依はハイハイで来て俺の足にしがみ付いた。「パパ」と悠依が言った。「じゃあ帰ろうか。悠依。悠依を車に乗せ途中で美音をピックアップして家に帰る。家に帰ると悠依はぐっすりだった。「頑張ったもんな悠依」と言い俺は悠依の頭を撫でた。その週の日曜日俺は朝早く起きた。俺が起きると悠依も起きていた。悠依をベッドから下ろすと悠依がトコトコと歩いてバタンと倒れた。「悠依今歩けたね。偉いぞ悠依。」と俺は言い悠依を抱っこしてリビングに連れて行った。美音が起きてきた。「朝悠依が歩いたんだよ。」と俺が言うと「悠依すごいじゃん」と美音が言った。

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