第2章 子供の存在

第11話 命

 2学期も1ヶ月が過ぎようとしてた。もうすぐ秋休みがある。秋休みの2日前に美音がトイレで吐いていた。学校には行けそうにない。俺は美音の学校に学校を休むと伝えた。「美音、俺仕事休もうか。」と俺が言うと「仕事行って来な」と美音は言った。「分かった今日午後半休で帰ってくるから。とりあえず行ってくる。」と言い家を出た。午後になり俺は走って家に戻る。美音は寝ていた。「ただいま。病院行こうか。」と言い美音を車に乗せて病院に向かう。救急外来で点滴を打ってもらって少し落ち着いた。医者から「旦那さんちょっといいいですか」と呼ばれた。「奥様は今落ち着いて眠っています。明日には薬が効いてくるでしょう。」と医者が言った。「妻は何かの病気なのですか?」と俺が聞くと。「いいえ、検査の結果奥様は妊娠4週目です。おめでとう御座います。奥様にもお伝えしました。」と医者が言った。「ありがとうございます。」と俺は頭を下げた。車で美音と家に戻る。次の日の朝美音が先に起きていた。「おはよう。吐き気はどうなった。」と俺が聞くと「良くなった。」と美音が答えた。「今日も仕事は休みな。今日は俺も休み取ったから」と俺が言うと「うん」と答え美音はまた寝室に行った。美音は何回か起きてトイレには行くもののまたすぐ寝てしまう。日が暮れ美音が起きて来た。「何か食べれそうか」と俺が聞くと「こっちは気持ち悪くて吐いてばっかいるの!察してよ。」と美音は怒った。「ごめんね。察してあげればよかった。湯たんぽとかいるか。」と俺が言うと「ごめんそんなつもりじゃなくて…怒るつもりもなかった…」と言いながら美音は涙を流した。俺には背中をさすってあげることしかできない。秋休みはこんな日が続いた。秋休みが明ける前の日美音は朝早く起きた「どうした。」と俺が聞くと「ご飯が食べたい」と美音が言った。俺は朝ご飯を作り美音に食べさせた。「美味しい」と一言だけ言って美音は黙々と朝ごはんを食べた。「言うの遅れちゃったけど、ありがとう美音。そしておめでとう!」と俺が言うと「ごめんね。つわり中精神的に不安定で当たったりして…」と美音が言った。「大丈夫。美音は頑張ったよ。でも元気になってよかった。」と俺が言うと「明日から学校に戻る」と美音が言った。「戻ってもいいけど。無理だけはするなよ。美音は今2人分生きてるんだから。」と俺が言うと「うん!」と答えた。こうして秋休みが終わった。

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