第10話 樫木光輝先生
2学期に入って剣持から樫木に名前が変わった。朝の朝礼で全校にこの事が報告され少し恥ずかしかった。教師に戻ると生徒から質問攻め「どこで結婚式したんですか」「相手はどんな方ですか」「写真見せて〜」「なんで先生の名字が変わったの」俺は一つ一つ答える。「結婚式は沖縄でやりました。妻は教師でとても優しい人だよ。写真は休み時間に来たい人は来てください。名字が変わったのは先生が婿入りしたからです。」と答えると女子生徒が「キャー」と言って喜んでいる。「じゃあ授業始めるぞ」と俺は話を切った。仕事を早く片付けて帰路に着く。家に着いてしばらくすると業者が来た。「ベッドの設営に参りました。」と業者がインターホン越しに言った。「お願いします」と言い扉を開ける。30分後「設営完了しました。」と言い業者は帰って行った。1時間後美音が帰ってきた。
「ただいまー」という美音の声がしたので俺は玄関に行き「ベッド届いたよ。」と言った。「本当!」と美音は寝室に行きベッドに倒れ込む「ふかふか」と言って美音は大の字になった。「ご飯出来てるから食べよ。」と俺が言った。2人でリビングに行きご飯を食べる。「なんか学校で指輪してるのに名字変わってないって生徒達につっつかれたんだよね」と美音が言った。「俺はその逆だったけどね」と俺が言うと美音が「なんかごめんね。私の為に名字変えてくれて」と言った。「いいんだよ。名字なんてどっちでもいいんだよ。美音と一緒になれたんだから」と俺が言うと美音は微笑んだ。明日の授業の準備をして家事を終わらせたら22時を回っていた俺が「お休み」と言ってベッドに向かう部屋に入って気付いた。そういえば今日から一緒のベッドじゃん。美音を呼んだ。「どっち側で寝たい?」と俺が聞くと美音は迷わずに「右」と答えた。「おけ〜」と俺は言いながら電気を消した。5分後美音が「私も寝る」と言ってベッドに入った。「ねえ、美音は俺なんかでよかったの?」と俺が話しかけると「うん。私はこの人といると幸せになれるなと思ったから結婚した」と美音が自慢げに言った。「好きだよ美音。おやすみ。」と言い俺は美音のホッペにキスをした。「それだけ?」と美音が俺に言った。「まだ私達関係持ったことないじゃんそろそろ…」と美音が言った。「ごめん。気づいてあげられなくて。」と俺は言った。愛情表現の一つを忘れていた。「可愛いすぎるよ。美音。」と言った。
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