第5話 横浜での決着

 最後の学期に入った。教員は指導要録を作り次年度引き継ぎなどがあり美音と会う時間がほぼなくなってしまった。1回会うとまた会えないようなそんな日々が続いた。教員の宿命というものか。結局3学期は美音と会うことなく終わってしまった。春休みになった。俺も教員2年目来年度は担任を持つことになる。そしたらもっと美音と会う時間が少なくなってしまう。考えた。そして美音にメールをした。春休みどこかで会える?と送るとすぐに返信が来た。3月の後半ならいいよ。と返ってきた。じゃあ26日の夜最初に行った店で待ち合わせで。と約束した。

 26日俺は朝早く起きてショッピング施設で買い物をした。その後喫茶店でコーヒーを飲見ながらイメトレを何回も繰り返した。そして待ち合わせ時間が近くなって来た。待ち合わせの店に行くと美音がもうきていた。「ごめん待った?」と俺が聞くと美音は「私も今来たところ」と答えた。久しぶりに会ったせいか話したい事がたくさんあった。上司の事、学校の待遇、授業の進路、生徒達のこと。たくさん話していつのまにか2時間以上も経っていた。デザートのケーキプレートが来た。店には俺達以外客がおらず静かだった。俺は意を決した。「美音。今日は久しぶりに会えて楽しかった。でもさこうやってたまにしか会えないとさお互い恋人らしいことできてるのかなって思う時があるんだよね。ごめんねなんかメンヘラみたいなこと言っちゃって。」と俺が言うと「私達一緒にいれた時間少なっかたもんね。私も初めての3年生の担任出ていっぱいで時間が取れなかったし。」と美音涙を一筋流しながら言った。それを聞いて心に決めた。俺は美音に「だから俺達結婚しないか。」と言い午前中悩みに悩んで買ったネックレスを美音に差し出した。美音は袖で涙を拭い「ありがとう。」と言った。美音は「変な言い方するから別れようて言われると思ったじゃん」と顔を赤して言った。「そういう反応してる美音が可愛いくってさ。ごめんね誤解させて。幸せになろう。」こうして俺は年度内に決着をつけた。

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