第3話 一歩進む

 文化祭が終わりお互い疲弊していた。美音さん元気かな。最近会ってないし、ご飯でも誘ってみるかと思いメールをした。1時間後今週の日曜日行きましょと美音から返信が来た。日曜日俺の行きつけの店に美音と行った。美音と珍しく仕事の話をしなかった。好きな地域や場所の話で盛り上がってしまったからだ。俺は何を血迷ったか「一緒に行ってみませんか」と言ってしまった。しばらく言い表せない空気が流れた。完全にやってしまった。3回ご飯に行った仲で行き過ぎたことを言ってしまった。だが案外すぐに空気は元に戻った「いいですね。一緒にいきましょ。」と美音が返してきたからだ。「いつ行きます」と美音が切り込んできた。「じゃあ来週の日曜日にいきませんか」と俺が聞くと「いいですよ。楽しみにしてます。」と美音は嬉しそうに言った。


出かける日当日ガソリンを満タンにした車で美音を迎えに行く。美音を乗せて高速に乗り目的地に着いた。「綺麗に富士山が見えますね」と俺が言うと「敬語そろそろやめませんか」と美音が言った。「分かった」と俺が言うと美音が「なんか新鮮な感じ」と笑いながら言った。ロープウェイに乗り十国峠に来た。「初めて来た」と美音は喜んだ。「こんな綺麗なところ彼女もよく連れってあげてるんですか」と美音が聞いてきた。「彼女がいたら美音さんと2人であったらアウトでしょ笑」と言った。「確かにね」と美音が言った。「確かにここに恋人と来てみたいよね。」と俺が言うと「う〜ん」と美音が言った。「あの少し話させて頂けますか。」と俺が言うと。「なんか敬語に戻った。」と美音が言った。「あの僕は年下で頼りないし、まだ会って2ヶ月程度でこんなこと言うのはおかしなことかもしれないんですが僕と付き合っていただけませんか。あなたの笑顔や性格全てが好きです。」と勇気を出して言うだけ言った。「はい、こんな私でいいなら」と嬉しそうに答えた。これが俺と美音が交際に至った経緯だ。

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