第2話 文化祭
10月になり文化祭シーズンに突入した教員の仕事も増える。どこの学校も大変なのだ。そんなある日、美音から会えませんかとメールが来た。もちろんですと返信した。次の日の夕食は美音と一緒に食べた。美音は教員6年目だから担任を持っているらしい。「うちのクラス文化祭で盛り上がっているんですけど、今一つ何かにかけるという感じでアドバイスを頂けないかなと。」と美音が俺に問いかけた。俺は美音からもらった資料を見ながらアドバイスをした。時間はあっという間に流れて行ってしまう。時計を見たらもう10時を回っていた。会ってから3時間近く経ってしまった。お開きにして途中まで一緒に帰った。「とても楽しかったです」と俺が美音に言うと「こちらこそいいアドバイスをありがとうございます。もしよければ文化祭来てください。」と美音言った。「私の学校にも是非来てくださいね」と俺は言った。「もちろん。お互いに楽しみですね。文化祭」と美音は笑いながら言った。登甲北高校の文化祭当日になった。俺は自分の学校の文化祭の参考になると思い行くことにした。入校してまず美音のクラス出店の場所に行った。美音が生徒達と店にいた。「綿飴一つください」と言って俺は美音のクラスの子にお金を渡した。美音が店から出てきた。「本当に来てくれてありがとうございます。アドバイスちゃんと応用して使わせていただいています。」と嬉しそうに美音は話した。しばらく話していると美音のクラスの男子学生が「先生彼氏学校に連れてきてる〜」と冷やかした。「この方は彼氏ではありません」と美音は少し怒り気味に言った。「大変失礼致しました。うちの生徒が変な事を」と美音が謝った。「生徒は教師の色恋を知りたがるのはもう決まっている事ですよ笑。僕も高校時代興味あったしな〜」と俺が言うと、生徒の一人が「樫木先生彼氏いないから彼氏出来たのかと思ったのにな〜」と美音に言うと「余計な事言ってないで仕事しなさい」と顔を赤くして言った。「失礼します。」と美音に挨拶して綿飴を食べながら文化祭を回って帰路に着いた。
次の週に俺の学校の文化祭が始まった。俺は担任を持っていないので校内巡回の仕事をする。最初の仕事は受付に立ち来場者を見守る。文化祭が始まり来場者がどんどん入ってくる。来場者が受付のノートに名前を書いているそのうちの一箇所に樫木と名前を書いてる女性がいた。よく見ると美音だった。「来てくれたんですね」と俺が言うと「お互いの文化祭行くって約束しましたからね。良ければシフト終わったら案内していただけますか。」と美音は言った。「もちろん。10分ぐらいしたら行きますね。」と俺は答えた。美音と合流して文化祭を紹介しながら回った。授業を担当してる生徒に会うたびに「先生彼女ができました」と笑いながら冷やしてくる。「すみませんね。」と俺が美音に謝ると「どこの生徒も一緒ですね」と微笑みながら言った。「焼き鳥2本ください。好きな物頼んでくださいここは私が払うので」と言うと遠慮気味にじゃあ「ミルクティー1つ」と頼んだ。1時間ぐらい回っただろうか。「今日は楽しかったです。この後用事があるのでこの辺で失礼します」と美音は言った。「こちらこそ楽しい時間でした」と俺は言った。こうして激動の文化祭シーズンが終わった。
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