沼
イルカショーを見終えてオレたちは、お土産屋に向かった。
かわいいイルカのガラスをマジマジと見る優花。
そして存分にお土産屋さんも堪能した。
とても満足したような優花。
そろそろ帰ろっか!と優花がいうから、少し海辺を散歩しようと提案すると、いいね!とニッコリしてくれた。
でも、やっぱりどこか寂しげな表情をするのだ。
そんな優花に元気を出して欲しくてオレはとあるサプライズをした。
まぁ、たいしたものじゃないけど…優花が雑貨屋さんで物欲しそうにみていた磁石でくっつくかわいいやつとイルカのキラキラした小物を実はコッソリ購入していたのだ。
それを優花にプレゼントした。
すると優花は、
「えっ⁉︎な、なんで⁇わたし…実は今日誕生日だったんだっけ⁇」
なんて言い出した。
だから、そうじゃなくて優花が元気ないから少しでも元気出てくれたらいいなってことでプレゼントしたんだと、伝えた。
すると優花がまさかのポロポロと大粒の涙を流すじゃないかっ‼︎
やっぱりなにか思い詰めていたんだとオレは確信したよね。
ここは、変態意識なしで優花を抱きしめてあげた。
まぁ、一般的にいうオレの胸で泣きなってやつだ。
しばらく泣くと優花は、オレの想像しない言葉を発してきた。
普通は、もう大丈夫とかなんだろう…知らんけど。
でも、優花の場合は…
まさかの…
「なんでそんなことするのよ⁉︎」
と軽く逆ギレ状態だった。
⁉︎
なぜっ⁉︎
なんでキレている⁉︎
…
オレは優花に元気出して欲しくて。と伝えたがそんなことされると、どんどん沼行きになるの‼︎と怒り出した。
沼行き⁉︎
どこの停車駅さ⁉︎
てか、なんだい⁇
「優花…沼ってなに⁉︎」
「だから、真樹弥が優しくすればするほどわたしが沼行きになるの!」
と意味のわからない沼行きの理由を教えてくださった。
そんなに優しくしたつもりもないし、オレは逆に沼行きの手助けもしていない。
「沼行きって、最寄りの駅?」
「知らない‼︎でも、わたしは沼にハマりたくない‼︎」
とオレを優しくポカポカ叩いた。
あー、泥沼にハマるとか言いたかったんだ?
てか、なんでオレが優しくすると泥沼化するのだろうか?
危険な恋してるわけでもなくただの幼馴染なのに…。
オレは知らないうちに優花になにか嫌がらせてきな行為をしていたのだろうか…
…思い当たる節は、変態行為…
あ、それで?オレが変態先輩だからそれを見習ったらフラれたって…そういうこと⁉︎
…
かな?
続く。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます