変態悩む
優花には、きちんと教えてあげねば。
でも…どうやって?
変態のことなら余裕で教えられるが…その逆となると…
ムズッ
楽しいピクニックを終えてオレはその日の夜、一生懸命考えようとしたら一瞬で寝落ちした。
なので仕方なく授業そっちのけで考えた。
そんなことをしていたらミニテストで不合格を頂戴して居残り。
…
なんですか?
ただただ無駄な時間じゃないですかっ‼︎
居残りをして家に帰ると、オレの部屋に優花がいた。
いや、オレが優花の家に間違えて入ってしまったようだ。
考え事をするといつも全てが上の空になる。
「あー、ここは優花の部屋か。オレ家間違えたかも」
とドアをしめようとした。
「いやいや、違うよ。ここは真樹弥の部屋でしょ。ほら、布団あっためといたから入りなよ」
‼︎
「え、マジか!」
オレはいそいそと優花の隣へと滑り込んだ。
…
イヤ待てよ‼︎
オレは嬉しいよ!でも、これは…これは普通は危険行為でしょ⁉︎
布団に恋人でもない二人が入っちゃっていいわけなくない⁉︎
もうイチャイチャしかすることないよね?
「なー、優花」
「なぁに?」
オレは変態の恐ろしさを教えてあげなければならない。
布団の中で優花をいきなり抱きしめた。
そしたら、優花の危険予知能力が働いてオレをビンタして布団から出ていくに違いない。
オレはそう考えて少し悪者を演じることに決めた。
で、抱きしめて首や髪の辺りにチュッチュチュッチュした。
キモいだろ。イヤだろ。
…優花、早くオレをビンタしなさい。
と思っていたら…
えと…
ビンタするそぶりすらない。
なんなら…
「んっっ♡」
て、かわいい声すら出してます。
やばい…かわいい。
…
うんとー、ビンタをオレはされたいのか?
…なんか、オレがただただ変態って感じになってるよね?早くビンタください♡みたいな?
優花の危険予知能力は、どうなっているのだろうか…
完全にぶっ壊れてんじゃね⁉︎
あー‼︎
そうだよ‼︎
優花は、変態に遭遇すると固まるんだった。
「優花!」
「えっ、は、はい」
「逃げるんだ」
「ん?」
「こういう時は、逃げるのっ‼︎」
…
「なんで?」
…なんでときたかっ‼︎
「あのね、オレだよ?好きな人ならまだしも…まぁ、それも想像したくないけどさ…ここまできたらその先は……とにかくあれだから…阻止しないと‼︎もしかして固まってた?それとも彼氏とイチャイチャの予行練習かと思った?」
「えと、普通に真樹弥が発情したのかと思った。」
なんていうんですよ⁉︎
好きでもない幼馴染が発情したらとめてーー‼︎
流されすぎーー‼︎
「優花…実は…優花もすでにご存じの通りオレは変態なんです。」
「うん。知ってる」
受け入れてるーー‼︎
優花が完全に壊れてるーー‼︎
えっとー、オレが間違えたか?
変態教育を間違えて教えてしまったのですね?
…
困りました。
非常にお困りのオレです。
もうただただ本棚を見つめた。
…
どうすれば…
…
「もしかして、シャンプーいい匂いじゃなかった?」
⁉︎
「いや、それはそれはいい匂いだよ!って、そうじゃなくてー…」
「なに?服装がダメだった?」
‼︎
布団に入ってて見えなかったけど、めっちゃかわいい服装を装備していた優花。
めっちゃかわいいよー♡♡と飛びつきたいくらいだった。
でも、ここで飛びついたら優花がまた変態の餌食に…
優花ーー‼︎
なにしてるんですかー‼︎
‼︎
もしかして変態を煽ってる?
こ、これは…散々変態をした仕返しにドッキリ企画がされているのでは?
…で、これをオレの親に見せて…
キャーーっ‼︎
優花の反撃ってやつっすかぁ⁉︎
オレは優花に謝った。
「優花‼︎ごめんなさい‼︎」
と。
するとキョトンとした優花。
そして、
「あぁ、やっぱりそうだよね。」
と帰って行ってしまった。
どうだよね?
…
続く。
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