愛と檻

u03u

第1話

「ねぇ羽依、羽依はいつも笑顔で本当に可愛いよね。今日も愛してるよ。」


僕の愛の言葉に対して羽依は返事をしない。

でもそれが当たり前な日常だ。

だから僕は気にしない。


そんな僕の毎日は羽依への愛の言葉から始まる。

先程のように。

羽依に挨拶したあとはコンビニ弁当を食べる。

弁当を食べたあとはスマホでニュースを確認する。

今日は気になるニュースはない。

ニュースを確認したあとは身支度をし、午後2時からのコンビニのバイトに行く。

羽依を眺められないこの時間は憂鬱でしかない。

でも最低限の生活費は稼がなくては。

バイトが終わるのは夜の10時。

早く羽依に会いたくていつも走って帰る。

でも今日はルーティンが崩れたようだ。

帰ると僕の住むアパートの前にはパトカーが数台停められており、規制線が張られていた。


そして数十分後には僕は牢屋の中にいた。

僕はもう羽依に会えないのか。


「ニュースになってないから油断したなぁ。でも羽依のことは一生愛してるからね。」

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愛と檻 u03u @strange_01

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