51話 精霊島のエルフ

  

 俺とアイリナ-ルはドワ-フの国の王都に来ていた、ここの冒険者ギルドでエルフ


の国の情報を集める為に来ているので、俺は先ずエルフの冒険者を探す事にしていた


所何人かで食事中のエルフの男性を見付けたが、今は楽しそうな雰囲気で話も弾んで


居たので水を差すのは悪いと思い様子を見ていた、俺が偶にちらちらと見ていたこと


に気が付いたのか気に入らなかったのか、向こうから此方に近づいて来て彼は「あん


たさっきから俺を見て居たが何か用かい」と言って来た、俺はこれ幸いと彼に言った


「俺達はあんたの様なエルフの冒険者から情報を得る為に探して居る」と言うと彼は


「どういう事を聞きたいのだ知って居る事は話してやるがそれ以上は無理だ」と言っ


た、俺は先ず自己紹介をした「俺はユキチでこちらは俺の妻でアイリナ-ルだ」と言


うと彼は「そちらの奥さんもエルフの様だが」と言った、俺は「まあそうなんだが彼


女は里を出て30年に成るのでほとんど覚えていないのが現状で詳しい人を探して居


る」のと「彼女はエルフの里ではなくこちらのドワ-フの国で育った様なので全くと


言っていい程エルフの国の事は知らない」と俺が言うと、彼はなるほどと言いながら


何を聞きたいと言うので、「王都の位置か世界樹が有る場所を知りたい」と言うと、


彼は「王都の位置は大体分かるが世界樹が何処に有るかは知らない、多分王族が知っ


て居る位だろうと思うが一般には秘匿されていた」と言った、俺は分かった「王都の


位置だけでも教えて呉れるかい」と言うと、彼は「見返りは何と」言って見返りを要


求してきたので金貨3枚を出すと、まあ良いだろうと言いながら地図を書きだしたド


ワーフ王国とエルフの国に跨るシンピ湖を中心に書き出して行くと、南北に700km


東西に500kmほど有る湖はひょうたんの様な形をして居て、一番狭い所が国境に成


って居るが湖なので分かりにくいが、と言いながら書いた地図を解説して呉れた、


「そのシンピ湖の一番北に川が有るのでその川がエルフの領内でシンピ湖から流れ出


る2本の内の1本で、其処にエルフの都が有るが警備が厳重で魔法が掛かって居て近づ


く者を寄せ付けない様に成って居るし、エルフでもなかなか近づけないので先ず人族


には無理だと思うが行って見な」と言って書いた地図を呉れた、俺は「ありがとう分


かった行って見る」と言って二人でギルドを出て来た、俺とアイリナ-ルはシンピ湖


を如何やって渡るか考えたがいいアイデアが浮かばずに、二人で飛空船で偵察飛行


と言う事に成って行く事にした、飛空船の高度を上げて500m程の上空から眺めて見る


事にして、インビジブルを船に掛けて飛び出したが対岸の川は確認できたが、都は分


からなかったと言うか50m程の木が生い茂り地表が全く見えないので、家が有るのか


無いのかも分からないが、サ-チにははっきりと移りだされていたしマップも一度来


たので活用できる様に成ったので、もう一度戻り船を作り湖面を進んで来る事にし


て何処で舟を作るかだが、俺とアイリナ-ルは悩んだがシンピ湖のエルフ国とドワ-


フ国の境目辺りには、人が住んで居ない様で其処で家を出して船の作成をする事にし


た、俺が森で木を伐り乾燥させて行くとこの辺の木は太くて長いので加工が大変だつ


たが、出来上がりは完璧でつなぎ目に金属の加工をした物を使い約20mの船が出来上


がった、動力は魔石を使ったエンジンでスクリューを回転させて進み、10ノットは出


る筈でとに角浮かべて見てから考える事にした、浮いたし二人で乗って見たが操舵性


能も大丈夫そうだ、長さは20m程で幅が3mと広い目にして転覆防止の役目を


持たせている、シンピ湖は可成り大きな湖なので風が吹くと波も相当高く成りそうで


その点を考えて幅広にしたが、その分スピ-ドが落ちるが安全第一で行く事にするの


で、船が出来上がりもう一度王都に戻り食材を仕入れ直して出発する事にした、俺と


アイリナ-ルは遂にシンピ湖に漕ぎ出した、ここから目標の川の所までは200km位


有るので10ノットで進むと11時間か12時間程掛かる、今の時間が8時過ぎなので


着くのは夕方に成りそうなので、途中に上陸して1泊して行くか二人で考えながら進


んで居たらアイリナ-ルは途中で1泊にした方が良いと言った、なのでそうする事に


して進み俺のマップによるとこの辺であと20km程の所で、空も薄暗く成って来たので


上陸してみたが藪と大木が絡みつき家が出せそうに無いので、大木の間が10m位有る


ので下草を刈りテントを出して寝る事にした、サ-チで周りに何も居ないか確認して


居ると5体か6体の何かが近づいて来たので、結界とバリアで防御して居ると結界に阻


まれた多分エルフの戦士が、大声でこちらに声を掛けて来た「ここはエルフの領土成


り直ちに退去されたし」と言って来たので、俺が外に出て「お前たちの代表者は居る


かい」と言うと、リ-ダーらしきエルフが「代表者は居ないがお前たちのして居る事


は不法侵入だ直ちに立ち去れ」と繰り返すだけで、らちが明かないので無視してテン


トに入ると「退去しないと攻撃するど」と言うので、「どうど攻撃してくださいその


場合は反撃しますが覚悟してください」と言うと一人が何処かに戻って行ったのでマ


ップでマ-クすると王都に帰り着いたのか何人かのエルフが遣って来る様だった、俺


はアイリナ-ルに「何人かが又来る様だが如何する」と言うと、「その中に偉いさん


が含まれていれば良いが」と二人で言った、30分程すると「何人かが増えた様だが如


何するのだ」と俺が言うと、「どうして分かるのだ」と声がして居たが、その中の代


表者が私はエルフ国の防衛隊長のグライマントルと言う者だが話し合いたい、と言っ


て来たので俺が良いよ入ってと言うと結界もバリアも通り抜けて入つて来たが、他の


エルフは入れなかったので隊長はこの人物は凄い術者だと直感した、そしてテントに


招き入れるとグライマントルはアイリナ-ルを見て固まって、アイリナ-ル様と言っ


たので俺は「アイリナ-ルを知って居るのか」と言うとその隊長は存じ上げて居ます


「我らの女王アイリホルテ様の長女アイリナ-ル様です」と言った、アイリナ-ルも


それを聞ききょとんとしたが、母親はアイリホルテで間違いは無かったので聞いて見


た「アイリホルテは元気ですか」と聞くと、隊長は元気ですとも「我らの女王様は元


気ですが世継ぎはまだ生まれて居ませんが」と言葉を濁した、そしてアイリナ-ルが


「母に会いたいのですが会えますか」と言うと、隊長が「ご案内しますがこちらのご


仁はどなたですか」と言ったので、アイリナ-ルが「私の夫です」と言うと「そうで


すか分かりました今日はもう遅いので明日迎えに来ます」と言って戻って行った、次


の日の朝に隊長は迎えに来たが陸地で歩きで来たので、俺が「船で行こう」と言うと


船に乗って来て方向を指示してもらい、その途中で隊長は「この船はどうやって動く


のだ」と言い出したので、俺は後で説明すると約束したので船は都に着いたので説明


したが、理解できなかった様だが、その船を売って呉れないかと言って来たので隊長


にあげる事にした、それから俺達はホテルの様な所に連れて来られて隊長が言うに


は、女王は今儀式中で午前中は毎日儀式があり自由に成るのが午後からに成るみたい


だ、俺とアイリナ-ルはする事も無くて暇を持て余したが部屋の外には見張りが居た


し、抜け出しても場所も分からないしで仕方が無いのでじっとして居たが、その内に


昼食が運ばれてい来たので一応鑑定して置いたが怪しい物は無かった、それから暫く


してから隊長が迎えに来たが馬車で来た様で乗るとうごきだした、窓から喉くと大木


が至る所に有り見た目に太さが20m位在り、木をくり抜いたりした家が幾つも有りツ


リーハウスの様な住まいが並んでいた、そこを通り馬車は進みやがて大きな宮殿の様


な所に着いたので馬車は止まり、馬車のドアが開けられたので二人で降りるとエルフ


の貴族が並んでいたが、こちらを見て何やら小声で話会って居た所を進んで入ってい


った。


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