3.1 ちんこメンタリティ
今までの世で、通例、「男性的」とされてきた性質は、全てS性が併せ持つ性質なのであり、その起源は男性器乃ち「ちんこ」にあると考え、そしてちんこを持つ者達に顕著な精神性、という意味を込めて、「ちんこメンタリティ」という言葉を提起する。
世の男性的と言われる性質とは、どんなものだったか。暴力的。支配的。すぐ殴る。大凡このようなものではないだろうか。そう、Sが、ちんこ故に持つ性質とは――
相手を攻撃する性質。
相手を支配しようとする性質。
相手と競争しようとする性質。
概ねこのような性質である。男性がやたら他人に攻撃的だったり、自分を大きく見せようとしたり(つまり自分の優位性を主張したり)するのは、ちんこに原因があり、全てはちんこに由来する精神性乃ちちんこメンタリティの賜物だったのである。
男性は競争の末に何を目指しているのか。きっと遺伝子を残すことである。自分は勝ち抜きたい。それは自己保存の本能から来たある種の恐怖心だろう。そしてその競争心の根幹にはSの心、乃ちちんこメンタリティがある。
このちんこメンタリティの分かりやすい表れとして、弱肉強食の原理がある。競争・闘争して、弱い者を蹴落とせ、支配せよ、屠れ。このような性質をちんこメンタリティを持つ男性皆様は、生得的に保有している。これはもはや教育でどうこうなる部分ではなく本能に限りなく近い生得的形質の領域なのである。そして自分は強者として君臨し、弱者を搾取・支配する。独裁も、ちんこメンタリティの延長線上にある産物なのだろう。
人間社会で常に強いられる競争。競争社会の最たるもの。それは、資本主義ではないか。経済に於ける弱肉強食の摂理である。なぜ人間社会に資本主義が生まれたのか。その理由の一端として、競争を助長するちんこメンタリティがあったと思われる。
そして勝った者達は、君臨し、支配する。弱者を虐げる。この、勝者が作るシステムとして、政治的保守が挙げられる。支配者がより有利になる支配を敷衍する。ちんこメンタリティを持つ男性達はそのように動く。Sの性質に突き動かされて。
ならば、概して右翼の支持者は、ちんこメンタリティを有する、ということになる。保守なのだから。新しい秩序、乃ちリバを望んでいないのだから。それは正解だろう。全てはSの成せる業である。
では、右傾化する昨今では、ちんこメンタリティの人間が増えているのだろうか。そうだと思われる。男性の場合を考えよう。男性は、元々Sなわけで、自分が支配者になりたがる。他人を支配したくなる。しかしなかなか自分が権力者になれる訳では無い、権威になれる訳ではない、美貌の持ち主となれる訳ではない、秩序そのものとなれる訳ではない、多くは支配される側、乃ちMである。だからこそ、Sになることを夢見てリバを試みるのである。Sに支配されたMでいることを良しとしないのである。漫画『進撃の巨人』が、安全ながら巨人に支配された壁の中に安住すること(M)を拒み、壁の外へ出て巨人と戦う側に回る(S)物語を描いたのは時代の必然だったのかもしれない。皆がエレン・イェーガーのようにSの側に回ろうとリバを仕掛ける時代を象徴した作品だったのだ、『進撃の巨人』はきっと。
女性はどうか。本来がMである女性達も、S化している。というか、元々隠れて備えていたSの素質を解放し始めている(BLで受け以外に攻め乃ちSのこころを語るのだから、S性もないではないのだ)。それは、オフィスワーク等で男性と対等に働くことを求められた結果だろう。本来柔和で相和する精神性だった女性達(まんこメンタリティ)が、競争を至上とするちんこメンタリティの中に放り込まれ、苦節しながらもそれに適応した結果が、S性の強い女性の台頭、という現象に表れているのだろう。
リバに憧れる男性と、S化しつつある女性。因って、世は右傾化していると省察する次第である。
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