　またエロ画像か。と思われた諸兄の嘆息は想像するに難くないのだが、元々がSM理論はSとM、性的交渉の場面での攻めと受けの話を起点にしている理論なので、まずは元々の用法に近いところから利用法を紹介させていただきたい。

　Google画像検索で「美少女に犯される　エロ画像」を検索していただきたい。表示される画像にあなたは驚くことだろう。

　「美少女に犯される　エロ画像」でまず私に思い浮かぶのは、美少女に騎上位で攻められる男の図である。なんだったらなよなよした男が良い。

　しかし、現実には、汚めのおっさんが、ハリカタを着用した美少女により、肛門にハリカタを挿入されて犯されている絵が表示される。筆者は目を疑った。なぜこんな絵を？　騎乗位で良いだろうに、なぜ男が挿入されているのだ？

　この背景をSM理論で紐解こう。

　この際、美少女は、美、であり、挿入する側、である。つまりSもS、ドSなのである。

　対して汚めのおっさんはどうか。醜、であり、挿入される側、である。つまり、Mの極みなのである。これが美少年だと、Sの性質「美」を宿すこととなり、M性が足りなくなる。汚めのおっさんに設定されているのは、M性を際立たせるためなのである。

　さて、筆者はSについて説明する項で、男性はSであると言った。それは、概ねの男性はそうである。しかし、ごく稀に、M性の強い男性もいる。これは弟者が多いが、詳しい説明は割愛する、今はM性を持つ男性がいることを理解していただければ良いのである。

　で、美少女に犯されるエロ画像は、（本来の性質がMの男性の）Mを犯すSの絵となる。単純な、SによるMの被虐の絵である。大方の男性はSであるため、自らが被虐される絵図など好まないが、このエロ画像を検索して嬉々としてオナニーするのはMの男性なのである、彼らは、M性を強調された男の痴態に、性的快楽を見出し、オナニーするのである。だから、これは（本来Mの）Mを犯すSの絵、として流布している、という解釈が、SM理論により為される。これがこの絵が流通する背景なのである。