2. SM理論とは
2.1 基礎理論
Sとは相手の領域を侵す性質や行動である。一言で言うと、支配する立場である。
Mとは相手に領域を侵される性質や行動である。一言で言うと、支配される立場である。
リバとはSとMの関係性の、逆転である。
それが分かると何が分かるのか。
世の物事を、SかMかに分類できるようになる。これはSM理論の基礎である。どちらかをS、相手方となるものをMと考え、その関係の背後にどんな深層心理的力学が働いているか、考察するのが、SM理論のキモである。
Sは支配し、Mは支配される。例えば、美はSで、醜はMである。美は醜を支配するのである。醜は美に支配されるのである。であるから、美しいものが存在した場合、醜は威圧され、支配される立場に収まってしまう傾向があるのだ。そして、その支配・被支配関係が続く内に、被虐されるMの者が鬱屈し、やがて自らが支配する者乃ちSになろうと、リバを画策する。リバを仕掛ける。そして闘争が発生し、Sが勝てば現行秩序がそのまま持続し、Mが反逆の末勝利を収めれば新たなSとして君臨、そこに新秩序が成るのである。
これがSM理論の大まかな考え方である。つまり、SとMの分類が第一の仕事で、次に、SとMが支配・被支配関係にあると考え、その関係性により現実の事象の解釈を行う。これがSM理論の応用である。
意味不明。と思われた方も多いのではないか。理由は筆者もこの理論の基礎理論と応用法について上手く説明できず、そもそもがこの理論を十全に扱い切れていないからである。論は破綻した。と思われた人もいるだろう、しかし、論より証拠、ということで、ここからはSM理論を基礎とした物事の捉え方を、例示していく。実践例を基に、より説明能力のある人間がこの理論をブラッシュアップしてくれることを願っている。その際、本論文を必ず参考文献として引用して欲しい。記載を忘れずにお願いしたい。
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