第79話
結局、メロンちゃんがキングゥと二人きりになるのを猛反対したので俺はダンジョン離脱を諦め、今も四人で行動している。
そんな俺達御一行だが現在、18禁乙女ゲームの洗礼を浴びていた。
突如として木の蔓が俺とキングゥに絡みつき吊し上げられてしまう。そのまま木の蔓に衣服を脱がされ、俺とキングゥはありのままの姿にされてしまったのだ。
騒ぎ抵抗するキングゥ、それに対し俺はCG回収お疲れ様です、と半ば諦めされるがままだ。
メリーが俺達を指差しながら鼻血を出すメロンちゃんに何かを言っている。まさかチン比べでもしているのか?それは断じて許さん。
俺は吊るされた状態のまま腰を器用に動かしブンブンとちんこを扇風機の様に回し始めた。これで俺の正確なチン長は知れまい。
「「おぉ〜」」
と、メリーとメロンちゃんから謎の歓声が上がる。なんだか誇らしいや。
「クッ、メリー俺のも見てくれ!」
何故か対抗意識を持ったキングゥもソレを回し始めた。俺の時と同じく歓声が上がりキングゥもなんだか誇らしそうだ。
でもさキングゥ、こういうお下劣な行為は俺の様な下品な奴がしてもまーた馬鹿な事してらで済むが、キングゥのような高貴な方がしたらただただ滑稽だ。メリーとメロンちゃんが無駄に歓声を上げてしまったせいで勘違いをしてるかも知れない、その勘違い俺が正さねば。
「殿下、普通に滑稽ですぞ!」
「本当か?メリー達も喜んでいる様に見えるぞ」
「笑われているだけですぞ!」
「オマッ!何故それを早く言わない」
キングゥはジタバタと暴れ出し木の蔓から逃れようとする。裸の男がちんこぶら下げながら
程なくしてメリーが火属性の魔法を蔓に撃ち俺達は解放された。服も取り返ししっかりと着込んで俺達はダンジョン攻略を再開した。
魔物を倒しながら進み続けると大きな湖がある場所に辿り着く。ここだけは太陽がしっかりと照っていて、湖が太陽でキラキラと輝いていた。
ちょうどいいしここらで休憩するか。
「一旦休憩するか」
ふるふるとメロンちゃんが首を横に振った。どういう事だろうか?俺はメロンちゃんに「どしたの?」と聞いた。
「ここ…最奥です」
「もしかして目的地?」
俺が聞くとメロンちゃんが首を縦に振った。
ということはもうミッション完了だろうか?それともこっから何かするのだろうか?
俺がそんな事を考えている間にメリーが一人でに湖の方へ歩いて行った。
「待ってメリー」
そんなメリーをメロンちゃんが呼び止めた。
「大丈夫、すぐ終わらせる」
メリーは忠告を無視して湖の方へ向かう。
「駄目!止まって!」
メロンちゃんが叫んだと同時に湖から巨大な蛸足の様なものが勢いよく飛び出してきてメリーに襲い掛かった。
刃魔十画なら間に合う。根元に十連発叩き込んでぶった斬ってやる。剣を抜き構える。
「サンダラーガ!」
俺が技を出す前にメロンちゃんが魔法を大きな声で唱えた。すると、巨大な雷山の剣がメロンちゃんの頭上に出現し、蛸足の化け物へと一直線に飛んでいった。バチバチバチッと、けたたましい音と共に焦げ臭い匂いが充満していく。蛸足はもがき苦しみ何度も体?をうねらせたが最終的には力なく地面に倒れ伏した。そして引き摺られるようにして湖へと消えていく。
「なんかメロンちゃん強くね?」
「あぁ、強いな」
俺とキングゥは惚けたツラで呆気にとられていた。
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