第5話 戦争、そして偵察者
ヘパイストスルムが建設された中央火山の噴出口以外に、溶岩の進行に沿って発生した周辺五つの小規模火山が存在し、その噴出口それぞれに火山龍王系に属する龍が一匹ずつ住んでいる。
ドラゴンズネストの地域はヘパイストスルームを中心とする中央火山部,各小規模火山を中心とした補助火山部,そして中央火山部,それと独自に形成された五つの補助火山部の間に存在する中央部及びその付属地域。そして海辺(天空島なので海に触れてはいないが)に面した最外殻地域に分かれ、補助火山部が終わる地点から最外殻地域に至る間、地域は最外殻地域から中央に物資を運送する主要道路五つの周辺部を除けばほとんど自然状態で過ごす龍仁がまばらに住んでいるだけだった。
行政体系の不備によって各地域間の境界が明確な方ではなく、ただ山並みや谷によって自然に分かれるのが一般的だ。
誰がどこに住んでいても、結局同じ火山龍王の所有物に過ぎず、各自の人生について真剣に考えない竜人たちの特性上、自分が踏んでいるところがドラゴンズネストのどこなのかは重要ではなく、各村間の境界を明確にせず、私有財産の概念もない、半ば共産主義に近い経済体制を持っていた。
無限に近い寿命を持って火山龍王の懐にある限り、無限の加護-魔力を受けてご飯を食べなくても、眠らなくても何の問題もなく、甚だしくは家を持たなければならない理由を知らない者も少なくなかった。 ここの全てが恵まれた火山龍王の肉体だから、その胸に抱かれて眠ればいいのだが、火山龍王の財産(木)を切り取って自分の空間を作らなければならない理由は何か。
龍族皇帝が降臨した後も、依然として火山龍王は神聖学で大切であり、命を捧げなければならない存在だった。 しかし、火山龍王に仕えることも究極的には「火山龍王に仕えることによって龍族皇帝に仕えることができるから」より幸せなことだった。 なぜなら、竜人が仕える火山龍王は、龍族皇帝に仕える方だから。
皇帝は龍王とは違っていた。
その方は竜人のこのような行動を不快に思った。
疑問を持つことはできないが、理由が分からないのも事実だった。
いや、竜人が理由を知らなければならない理由などなかった。
ただ命じられたのだから従うだけで、意味を付与すべきではなかった。
ただ一人、神官長のエイヘリアを除けば。
慈悲深い皇帝は、エイヘリアが執政官という職責を受けた後も、龍神教の神官長を兼ねるように許可された。
その方は自分を神として受け入れるという事実に妙な反応を見せたが。
神官長であり執政官でもあるエイヘリアは、他の竜人とは違った。
彼女は自分の種族が遅れていることに気づいていた。
竜人商団から島の外にいる者たちが享受している文明について聞いた。
魔法研究をはじめ、経済、交通、社会制度のどれ一つ遅れを取らない領域がなかった。
しかし、彼女一人で悟るだけでは限界が存在した。
発展しなければならない理由を龍仁に説明することができなかった。
無限に近い歳月をこの地に閉じこもって生きた彼らは、ひどい一本気だった。
それでも竜人商団の団員たちは、自分と似たような考えをする者も少なくないようだったが、彼らの任務は火山龍王が使うお金を稼ぐことであり、内政に参加することではなかった。
外の世界を見物してきた商団だからといって、皆が改革的な視線を持つわけでもなかった。 外の世界を見て人間の弱さを見た後、むしろ「人間は未開」を固めて帰ってきた者も少なくなかった。
また、火山龍王を説得することもできなかった。
火山龍王を説得できれば、竜人を説得する理由はなかっただろうが、火山龍王からの返事は「それは君の役割」。
火山龍王という絶対者の下で竜人の平等が行われる奇妙な政治体制が持つ限界だった。
他の宗教の神官なら、神官長という位置を利用して神の意志を貫徹することも可能だったが、エイヘリアが率いる宗教は龍神教だった。
「神の意思」と言って押し付けば直ちに「その神様に直接聞いてくる。という反応が返ってくるところだった。」 そのうえ、そのように火山龍王の意思で偽って政策を推し進めることは、エイヘリア自らも容認できないことだった。
エイヘリアは誰が何と言っても火山龍王を祀る神官長だ。 彼女に対する信実さだけは誰にも引けを取らない。
ただ。。。それで火山龍王にもっと素敵な都市を捧げたいと思ったのですが···一人の力では限界があった。
そんな中···
主人が変わった。
龍族皇帝はエイヘリアの考えを先に知っていた。
洞察力とカリスマを備えたその方の姿は、エイヘリアがあれほど望んでいた火山龍王の姿だった。
皇帝が下す命令は、一様にエイヘリアがあれほど同族を説得しようとしたまさにそれらだった。
自分の考えが主人の考えと一致する、誰も味わえない極限の幸せを味わった。
たった一つの命令だけを除いて。
それは···「世話禁止令」。
世話が必要な幼い子供の姿をした皇帝を見て、彼の世話をするつもりでドキドキしていた彼女に青天の霹靂のような命令だった。
しかも、龍族皇帝の世話だけが禁止されたわけではない。 火山龍王の世話も禁止されたのである。
龍族皇帝の玉砕が押された「余を世話をする時間に頭を転がせ」という命令書を涙を流しながら受け取るしかなかったのだ。
「小臣は世話をしながらも政策を考えることができますが…」という言葉をどうしても言えなかった彼女だった。
しかし、皇帝が付け加えた言葉は彼女の胸に火花を散らした。
「君が余のためにしなければならないことは、世話でなく帝国の文明発展だ。」
命とかえて守るである···それでも···食事車くらいは直接引かせてくれる···できないでしょう?」
一方、彼女の新しい主人は今、深い疑問に陥った。
ドラゴン。翼としっぽがついた······トカゲみたいな生物。
実際、アマテリンヌがそうだった。 美しい深紅色に脊椎に沿って火山噴出口が飛び出し、いつも沸き立つように周辺の空気が揺れた。
まさに怪物の形。 そして、五つの噴火口に住む竜たちも、一様に漫画から飛び出したようなその竜の姿だった。
ところで、龍族皇帝という自分はどうか。
人間の都市でも何も疑われないちびっ子。
自分の姿だけど、とてもかわいい姿だと思った。
アマテリンヌはその巨大な体を人間の体に変化させるポリモフ(Polymorph)が可能だった。
アウグストゥスに自分の部屋を渡した後、その巨大な体を寝かせる所がなく、いつもポリモフをしていると、かなりもどかしい感じがすると言った。
ところがアウグストゥスは共感できなかった。
ただ前世でそうだったように、人間の体で過ごすのが当然で楽だと感じた。
事実、彼ら皆が勘違いしているのであり、自分は龍族皇帝などではなく、ただ眠れない人間に過ぎないのではないだろうか?
そのような疑問を軽く見たが、竜人と竜族の誰もアウグストゥスの正体について疑わなかった。
少しは不安だった。
もしみんなが間違って、自分は何でもないのなら···少し怖かった。
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軍団体.
たった一体として軍団の力に取って代わる超越的な強者。
この世界で下等種族に分類される人類を守ることができる切り札。
もともと公式的に使われる単語ではなく、人々の間で流行し始め、次第に使用が拡大していった単語だった。 理由は···かっこいい単語だから。
一つや二つの部隊を相手にできる水準から、国家一つを相手にできる「国家体」まで、あちこちで勝手に作り出した分類が混雑していた。
ただ、専門の魔法使いはあまり扱ってくれない。 なぜなら魔法は強くなる限界がないから大魔法使いはみんなOPで···そして肉体的な戦いをする者たちに比べて格好良くないから。
酔っぱらいたちも魔力を利用して争いを繰り広げる世界で、専門魔法使いと非魔法使いを区分する基準さえも、国ごと、町ごと、人ごとにまちまちだったが、とにかく自分の頭の中で「こいつは魔法使」と思えば、勝手に外してしまうでたらめな体系だった。
そのようなでたらめな体系に属する者であり、その「軍団体」という単語を認めるわけではなかったが、軍団体に属する者たちは国家でそれなりに待遇を受ける方だ。
最初から強くてそのように呼ばれるのだから、国家も彼らを敵に回しては疲れることしか起きず、ただ暗黙的に認めてあげて、彼らに貢ぎ物をたっぷり与えて静かに過ごすことを願うしかなかった。 彼らに朝廷が直接立派な武具を配る理由は、実は褒賞というよりは市民に対する警告だった。 軍団体が乞食姿で歩き回り、喧嘩になれば後始末が難しいから、この素敵な武具を見て、勝手に通り過ぎるようにという意味だった。 おかげで、国家体系さえ無視し、自分勝手なことをする者も多かった。 魔法使いを送って制圧すればいいのだが、人気のある軍団体を誤って触ったら、人々の反発を買うこともあり、魔法使いたちも勝手に行動するのは同じだったからだ。 それに、軍団体や大魔法使いはたいてい一人では通わなかった。 「追従者」の群れを連れて回るが、その人を心を尽くして「追従」することでその人に似た力を使えるようになる。
権力もあり、臣民同様の追従者もあり、財力も、屈強な肉体もあるので、貴族爵位なんて受けても捨てる奴らだった。 作為を理由に国に縛りつけようとするなんて、出しゃばりも油分だよ。
レストリア帝国のすぐ隣にある小国リファム王国最大の酒場。
今日この酒場を占拠したのはその軍団体の一つ、よくは要塞体や師団体、まあその辺りに分類される男。 パジェス。いや、「パジェス·ザ·パレス·スレイヤー(The Palace Slayer)…」と追従者たちがつけてくれた。
追従者たち酒場の客を追い出し,席全体を占めた。
軍団体と追従者の関係は多様な形だったが、パジェスの場合はただの無干渉だった。
ただ、追従者たちが居酒屋のお客さんを殴って追い出している間、パジェスはその作業のために自分が入らずに外に立っていなければならないのが不快だった。
追従者たちは自分のためにすることだというが、自分が来たのに勝手に出てこないで殴らなければ出てこない愚かな奴らがいらいらした。 逃げ出した酔客一人の頬を殴ることで怒りを抑えることができた自分が感心した。 その一撃でその酔客は床に伏せてしまったが、命を救ってくれたのではないか。 たとえ彼が血を流しているとはいえ、彼によって死ぬならば彼を殺したのは「過多出血」であり、自身ではなかった。 恨むなら、攻城用の魔法を直撃されても耐える自分のような強靭な体を持たない自分を恨め。 彼の妻であるような女性が彼の状態を急いで世話しようとするのがみっともないので、彼女にも足蹴りをしてから入った。 彼女にとっては,外見がパジェスを満足させることができなかったのは幸運だったかもしれない。
追従者たちは最も中央にある大きなテーブルにパジェスを座らせ、酒と食べ物を差し出した。
エクスペリニウム。この飲み屋で最も高い酒でありウイスキーの一種だが、度数も魔力も高く、一般的な体では飲むだけでも生命が危険になる可能性がある。
もちろん、パジェスはお金など持ってこなかった。 お金?お金をどうしてくれるのか。 店主の命を殺さないことで十分ではないか。
「さあ, じゃ」
追従者の一人に手招きすると,彼は紙を取り出してパジェスに渡した。
[パジェス·ザ·パレス·スレイヤー、レストリア帝国皇帝より]
で始まるその紙は、レストリア帝国の皇帝がパジェスに参戦を勧める文だった。
この紙は金貨1000枚が入った箱と一緒に同封されており、参戦すれば1000枚、勝利すれば5000枚を追加支給するという皇帝の印章が押された文書だった。
明日未明にリーフロックの国境要塞を攻撃するので、陥落に一役買ってほしいという内容だった。
まあ、けんかをさせることに拒む理由はなかった。
自分が参戦すればきっと勝利するだろう。 自分が訳もなく「要塞体」、「パレス·スレイヤー」と呼ばれるのではなかった。
そのような城壁などハンマーを振り回して紙切れのように引き裂くことができた。
ただ…「7000個程度で?」
自分を、軍団体を安値で働かせようとする皇帝がけしからん。 自分は今すぐ駆けつけて、レストリア帝国のすべての防御システムを突破し、貪欲な皇帝の頭蓋骨で杯を作ることができた。
皇帝は、パジェスが今酒を飲まなければならないので、動かないことを感謝しなければならないだろう。
この紙をユーシリア側に伝えると、金貨70000枚くらいはもらえる。
同封された1000個は口止めのための賄賂と見られるが、自分が賄賂が通じる人ではないことを愚かな皇帝に教える必要があった。
ついでにユーシリアの誠意も見られるだろう。
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荒涼とした風の吹く野原。 夜明けの闇を切り抜けて多数の魔法陣が投影される。 緑と青の間のどこかにありそうな色の光が杖と人の顔を照らした。
概して女性で構成された彼らの顔が再び闇によって隠されようとした瞬間、魔法陣のような色の球体が飛び出した。
その奇妙な球体の群れは一か所に飛んでいく···何かに当たって爆発し、半透明の蜂の巣構造の膜を照らして消えた。
「ちぇっ、あいつら…」
あるやつらを思い浮かべながら舌打ちをするラストリア第1魔攻城大隊の大隊長エリア。
「お金を無駄にしただけですね。」
そばで副官が手伝う。
「だから、奇襲情報をそんなに簡単に渡すことができるんですか!」
エリアは他の副官が叫んでいるのを見て,人差し指を唇に当てた。
「そこからさらに行くと危ないかもしれないね。」
その文書を送ろうと決めたのは、皇帝陛下だったからだ。
今回の攻撃を総括する第1北部軍団の軍団長をはじめとする大部分の将軍といくつかの文官が反対したことだが、ついに強行された。
元来君主とはそういうものだ。
人は誰でも一度は愚かなことを考える。 そして、その愚かな考えを実行に移す時も少なくない。
そんな一人で考えた愚かなことをある集団全体の行動に移すことができるのがリーダーだ。
しかし、多くのリーダーは、その愚かな行為が実行に移されるまで、数多くの牽制と危険負担が存在する。
先の時代にその愚かなことを経験した者たちが作った宗教が、法律が、道徳が愚かな人間を愚かではないようにすることだ。
自分の意志一つで全てのことができる権力と反対者たちを屈服させる軍隊がある。
時には共和政の国家元首たちが簡単に決定できない大きなことを推し進めることができる国の支えになることもあるが、このように愚かなことを犯そうとする場合、本当に疲れる存在だと思った。
いくら魔法使いたちが魔法を撃っても到底開けられない防御膜を見てそのような考えをしているので、地面から光が上がり始めた。
金色の虎とライオンが数多く飾られた黒い壁が姿を現した。 しかし、その城壁には必ず見えなければならないものが見えなかった。
それは城門だった。
守城用魔法の一つ、ハイドゲート(HideGate)だった。
城壁から突き出ている場所(一般的に城門のある場所)全てで詠まれた魔導具「ゲートムーバー(Gate Mover)」によって発動される魔法、
いや、正確に言えばフェイクではなかった。
「ゲートムーバー」という名称からも分かるように、この物件の役割は単に城門を隠すことだけではなかった。
他のゲートムーバーがある位置に城門を移動させることができた。
攻撃側は、このゲートムーバーがすべて破壊されるまでは、イライラするようなヤバウィゲームを続けるか、他の道を探すしかなかった。
レストリア軍営から騎兵と歩兵が駆け出した。
そして、ユーシリアの城では······城壁に立てられていた猛獣が飛び出して対応した。
城壁の上の射手たちが矢を放つと、ネアが使ったまさにその魔法、デュプリケートオブジェクト(Duplicate Object)の魔法陣が発動された。 二つが。
矢は魔法陣2本を同時に通過し、一人当たり9本の矢が雨になって降り注いだ。
猛獣たちは味方の攻撃を防ぐ魔法が発動されず、猛獣たちにも矢が生えた。
群馬に乗って騎馬槍を振り回す騎馬兵たちにはかなり簡単にやられた。
歩兵さえ簡単には敵わなかった。
銃より強い魔法が発達したこの世界で、剣を身に着けて軍人として活動する者たちは、それほど甘くなかった。
よほどの傷はすぐに回復し、四肢が剥がれたところはストップブリーディング(Stop Bleeding)魔法を通じて止血した。
しかし···
処置された猛獣たちは死体も残さずに消えるのかと思ったら、自分が飛び出した絵からもう一度飛び出すのだ。
「だから······夜襲を成功させようとしたのに…」
ユーシリア帝国側の防御体系が整っていなかったら、防御陣も猛獣も飛び出してこなかっただろう。
城門に弓兵が配置される前に撲殺していたら…···エリアは心の中で悪口を言ってはいけない者の悪口を言ってしまった。
でも..
レストリア帝国軍にもまだワイルドカードは残っていた。
「盾の前へ!」
巨大な盾をつけた山車が多数突進し、矢を防ぎながら猛獣たちを押し出した。 彼と共に猛獣を相手にしていた味方も一緒に。 盾の向こうから肉が裂ける音と悲鳴が聞こえた。
そして車が城壁の近くに来た時···
「レイズアース(Raise Earth)!」
盾の後ろにいた地形術師(Geomancer)たちが飛び出して叫んだ。
もちろん、すぐ矢に当たってハリネズミになりましたが、
城壁の前にあった土地が湧き上がり、レストリア帝国軍が来る方向には坂道を作り、もう一方は城壁と似た高さになった。
その道を歩兵が登ろうとする。 宮殿は城壁から撤退し,盾が配置された。
その後、レストリア帝国軍が城壁に到達するとき···
「インクリズド·ペネトレーション:ライトニン(Increased penetration:Lightning)!」
稲妻の魔法が城壁を登る者と、後ろにいた者たちを突き破った。
盾車の後ろから小さな盾を背負った者たちが飛び出して坂道を上った、
たとえ今回も魔法が発動して盾を背負った者たちは倒れたが···
レイズ·スピード(Raise Speed)魔法がかかったスレイプニール騎馬兵たちが突進し、その盾を踏み台に城壁の上に駆け上がった。
魔法使いたちが馬のひづめに蹴られ、体を引き裂かれたまま殺され、
まもなく殺戮が始まった。
スレイプニール騎馬兵が長い斧を振り回すたびに歩兵3、4人の首が一度に逃げた。
彼らはまもなくゲートムーバーの中央発動機を破壊するために城壁を越えようとした刹那···
電撃の波によって馬とともに四肢が分解して死亡した。
翼のついたスレイプニールに乗って電撃が流れる巨大なハンマーを振り回し、レストリア帝国軍を殴り殺したユーシリアの救世主は…···パジェスだった。
「パジェス·ザ·パレス·スレイヤーがリーフロックの市民の皆さんを助けに来た!」
市民の熱烈な歓呼を受けながら威風堂々と駆けつける軍団体。
そして、ちょうど「バベルの塔(Tower of Babel)」から巨大な白色馬力球体の多数が敵陣に向かった。
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その時刻、その戦闘を見守る者がいたので、他でもないアウグストゥスだった。
「何が退屈な見物だというの?」
様々な魔法が交わされたが、最も驚くべき魔法はまさに最初の攻撃を防いだまさにその魔法、そして最後の攻撃を加えることができるようにした魔法だった。
彼の目には見えた。 リプローク城全体を覆う、その城ではなくどこかから発動した巨大な魔法陣を。
「チェーンキャッスル(Chain Castle)
中央の「バベルの塔」を中心に、周辺5~6つの城を覆う巨大な魔法陣。
各城の防御力と攻撃力を一ヵ所に集中させるユーシリア帝国独自の防御システムだった。
また、中央のバベルの塔では強力な攻撃魔法「シリウス(Sirius)」が発動され、防御を支援する。
戦闘を見てから一つ疑問に思った。
「竜人が人間に勝てるの?」
火山龍王は分からないが、ここの竜人たちが人間の軍隊と戦うことができるかに巨大な疑問が浮かんだ。
この戦いを見ておかなくてはならないところだった。
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アウグストゥスは玉座に座っていた。
一人ではなかった。 彼が行く先々でアテリンヌが待っていた。
自分の行跡をどうやって知るのか分からず怖かった。
とにかく。。。いつものように自分をじっと見つめている彼女を頭の中で片付けたまま急を要する問題について考え始めた。
彼らを追い抜く方法。
今日見たように、彼らの戦闘技術はかなりのものだった。
もし近い未来に人間と戦闘をしたら、まともに戦うことができるだろうか?
身体の力が強いからといって、戦争に勝つわけではない。
マンモスが、トラが人間に勝てないのは体が弱いからではない。
今すぐ前にいるトカゲを出すなら、勝つかもしれない。
火口の龍5匹を追加で出すか?
では、その間に中央火山部が攻撃されたら?
スパイが隠れていて、6匹が全員出撃するのを待っていたら?
何よりもそれは文明国の戦いではなかった。
だが、今になって魔法技術を基礎から発展させることも不可能だった。
同じ方向、同じ速度、同じ方法で強くなれば、後発走者は先行する者を追い越すことは難しい。
このように中世時代と現代時代程度の技術格差があれば、事実上追いつくことさえ不可能だろう。
だからこそ、「独自の方式」の発展が必要なのである。
「俺にはあり、彼らにはないこと…」
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火山鍛冶屋。皇帝から設計図が一つ届いた。
生まれて初めて見る形のものだった。 車輪に臼のような形をしたものが乗っていた。
「殻文に魔力を入れると、臼の前を通って鉄球や魔力球などが出なければならない…」
「皇帝陛下はおもちゃに関心がいらっしゃるのか?」
いつものように作らなければならない理由は分からなかった。
ただ従うだけだった。
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