第27話 ミステリアスホワイトライト教団とは
「みんなのため、平和のためって、どういうことなのめっきゅ?」
「あそこからは、モザイク模様をしたケンゼンジュウのようなものが出て来るのですよでごじゃっす。それらを駆除しているのですでごじゃっす。というか、ご覧になりましたでごじゃっすよね?」
「なんでそんなことをしているのですか!?」
「なんでって、そもそもミステリアスホワイトライト教団は、そういったことをする団体ですよでごじゃっす。知らなかったのですでごじゃっすか?」
ええっ!?
「私たち、教団のことをよく知らないんだよねおみぃ。教えてくれないおみぃ?」
「はぁ、そうだったのですかでごじゃっす。良いですよでごじゃっす」
「ミステリアスホワイトライト教団は『
健全神クゥザイ・モーショリ!?
報告書に書いてあったヤツなのか!?
「その健全神というのは、なんなのめっきゅ?」
「世界中にモザイクをかけて、人間を滅ぼそうとしている存在ですでごじゃっす」
えええええっ!?
「なんで滅ぼそうとするのおみぃ?」
「人間を憎んでいるようですでごじゃっす。理由は不明ですでごじゃっす」
「なんでモザイクなのもん?」
「そこは不明ですでごじゃっす」
「モザイクがかかると、どうなるのもん?」
「異性への関心がなくなっていくそうですでごじゃっす」
報告書と同じだな。
「モザイクなんて、誰にもかかってないでげすぜ」
確かにそうだな。
俺たちにかかっていたものも、いつの間にか消えているしな。
「これはどういうことでげすか?」
「それは健全神に『
「不健全力!? なんですか、それは!?」
「欲望から出るエネルギーらしいですでごじゃっす。異性のことを考えると、よく出るそうですでごじゃっす」
不健全
「不健全力には、健全神の力を抑える効果があるのですでごじゃっす。だから、モザイクがかかっていないのですよでごじゃっす」
「なら、人間を包んでいる、この白い光はなんなんですか!?」
「健全神の力を完全に抑えられていないからだそうですでごじゃっす」
「モザイクに不健全力をぶっかけたら、白い光になったのおみぃ?」
「そうらしいですでごじゃっす」
なんでそうなる!?
バカエロゲーだからか!?
「発言がピーという音になるのも、健全神のせいなんですか?」
「はい、その通りですでごじゃっす」
訳が分からなさすぎる!
だが、やるべきことは分かったな!!
「健全神はどこにいるんですか!?」
「もしかして、健全神を倒しに行く気なのですでごじゃっすか?」
「その通りですっ!!!」
「そうですでごじゃっすか。では、試験を受けてくださいでごじゃっす。合格すれば教えてもらえますよでごじゃっす」
「試験!? なぜそんなものを受けなければいけないのですか!?」
「力を抑えられていても、健全神はとてつもなく強力ですでごじゃっす。無駄な犠牲を出さないために、そうしているそうですでごじゃっす」
「そうなんだおみぃ」
「その試験はどこで受けられるのですか!?」
「各教会で聞いてくださいでごじゃっす」
「分かりました! よし、みんな、行くぞっ!!」
「まだ寒いので嫌ですきゅひゃ……」
「アニキ、もう少し休んで行こうでげすぜ」
「そうよめっきゅ」
「仕方ない、そうするか」
「ところで、なんでその目的で教団なんでげすか? 宗教じゃなくないでげすか?」
「教団では不健全力を出すために、定期的に不健全な妄想しているのですでごじゃっす。そこが祈っているように見えるから、宗教団体で良いんじゃないとなったらしいですでごじゃっす」
なんじゃそりゃぁっ!?
訳が分からなさすぎるぞ!?
さすがはバカエロゲーだな!!
「さっきから気になっていたんだけど、なんで語尾に『でごじゃっす』が付いているのめっきゅ?」
「個性を付けるためですよでごじゃっす。みんな白いですでごじゃっすからね」
「ああ、なるほど、そういうことなんですか」
ん?
じゃあ、白くないメイキュたちは、なぜ妙な語尾が付けているのだろうか?
まあ、そこはどうでもいいか。
「そういえば、名乗っていませんでしたでごじゃっすね。私は医療班の『マリウニーモ・ヘンモシサメ』と申しますでごじゃっす」
俺たちも自己紹介をした。
「ん? ヴェーケスードさん? どこかで聞いたような名前でごじゃっすね。どこで聞いたんだったかなでごじゃっす?」
俺の名前を?
あっ、そうか!
教団から逃げ出したからか!
やはり探しているみたいだな。
帰った方が良いかな?
あれ?
俺はなんで連れ去られたんだ?
もしかして……
「教団は、不健全力が高い子供を保護していたりするんですか?」
「えっ? ええ、その通りですよでごじゃっす」
「なぜそんなことをするのですか?」
「不健全力が高いと、ケンゼンジュウが寄ってくるからですよでごじゃっす。子供を守るためですでごじゃっす」
そういうことだったのかよ。
試験を受ける前に、一回家に帰った方が良いな。
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