第13話 獣の……

「これから何をするのもん?」


「強くなって、ミステリアスホワイトライト教のアジトに乗り込む!」


「じゃあ、修行をするわけだねもん」


「そういうことだ!」


「でも、その前にアニキの食料の確保をした方が良いでげすぜ」


「そうだな。同じものばかり食べたくないしな」


「それじゃあ、探しに行きましょうかめっきゅ」


「ああ、行こう」



「そういえば、ルアレリーネは、どうするんだ?」


「特にやることもありませんので、皆さんに付いて行きますきゃひゃ」


「そうか? なら、行こうか」


「はいきゅひゃ」


 俺とルアレリーネは、ウィンドウさだに乗った。



 森の中を探索している。


 なんかないかな?


「あっ、奥の方に白い獣がいるよおみぃ」


「ん? ああ、本当だ」


 白いイノシシのようなヤツがいる。


「あいつの肉は食えそうでげすか?」


「どうだろう? 調べてみるか」


 食べられるか調べる魔法を使用した。


「どうやら食べられないみたいだな」


「そうなんでげすか」


 食えそうな見た目なのに意外だな。


「なら、あいつに用はないわねめっきゅ。食料探しを続けましょうめっきゅ」


「そうだな」



「ピィィィィィィィィィィッ!!!!!」


 突然、白いイノシシのような獣が叫び声を上げた。


「えっ!? この鳴き声って!?」


「もしかして、襲いかかってくる気でげすか!?」


「そうとは限らないでしょめっきゅ! ただ、鳴いているだけかもしれないわよめっきゅ!」


「その可能性もあるねもん」



「ピイィィイイィィィイィィィイィィィイィィィッ!!!!!」


 白いイノシシのような獣が、俺たちに向かって突進して来た。


 攻撃してきた!?

 狂暴なヤツだな!?


「ウィンドウさだ、上昇しろ!」


「了解でげすぜ!」



 数メートルほど上昇した。


「ここなら攻撃できないみたいだな」


「そのようねめっきゅ」


「あいつはどうするのおみぃ?」


「放っておこう。そのうち、どこかに行くだろう」


「そうですねきゅひゃ。では、食料探しを続けましょうきゅひゃ」



「ピィィィィィィィィィィッ!!!!!」


「アニキ、あの獣、我輩たちに付いて来るでげすぜ」


「なんでだ? 俺たち、何かやっちゃったのか?」


「どうなんでしょうねめっきゅ?」


「あいつ、どうするのおみぃ?」


「うーん、そうだなぁ…… もう少し様子を見ようか。ウィンドウ貞、先に進んでくれ」


「了解でげすぜ」



「ピィィィィィィィィィィッ!!!!!」


「しつこく追って来るでげすね」


「なんなんだ、あいつは!?」


 獣のストーカーなのか!?


「訳が分からないわねめっきゅ!」


「どうしても、私たちと戦いたいのかなもん?」


「そうなんじゃないのおみぃ?」


「どうするでげすか、アニキ? 戦うでげすか?」


「あいつ、なんかおかしいから駆除しておこう。食料探しの邪魔でもあるしな」


「そうねめっきゅ。その方が良いと思うわめっきゅ」


「どうやって倒そうかもん?」


「あいつは飛べないみたいだし、空から攻撃すれば簡単に勝てるわよめっきゅ!」


「そうだな。では、さっさと倒してしまおう」


「ええ、それじゃあ、言い出した私が行って来るわめっきゅ」


「ああ、頼むよ」



 メイキュが急降下し、白いイノシシのような獣をつるはしでぶん殴った。


「ピイイイイイィィィィィ……」


 白いイノシシのような獣は倒れた。


 そして、突然、消えた。



「えっ!? なんで消えたんだ!?」


「あいつは魔法か特殊能力で生み出されたものなのかなおみぃ?」


「そうかもしれないねもん」


「なんでそんなのが森の中にいるんでげすか?」


「はっ!? まさかミステリアスホワイトライト教団の仕業か!? 俺たちを始末しようとしているのか!?」


「それは、どうなんでげすかね?」


「きっとそうに違いない! おのれ、ミステリアスホワイトライト教団め!! 早く倒してしまわないと!!!」



「こんなものが落ちていたわよめっきゅ」


 メイキュがそう言って、白い半透明で手のひらサイズの石のようなものを差し出してきた。


「なんだそれ? 宝石の原石か?」


「さっきの白い獣が消えた場所に落ちていたのよめっきゅ」


「あの獣と何か関係があるんでげすかね?」


「どうなんでしょうねめっきゅ?」


「アニキ、これ、どうするでげすか?」


「そうだなぁ。売れるかもしれないし、保管しておくか」


「分かったわめっきゅ」



「では、食料探しを再開しよう」


「了解でげすぜ」


「あっ、また白い獣がいるよ」


「本当だ」


 今度は白いオオカミみたいな感じの獣だ。


「まさかあいつも襲ってくるのおみぃ?」


「どうなんでしょうかきゅひゃ?」



「ピィィィィィィィィィィッ!!!!!」


 突然、白いオオカミのような獣が叫び声を上げ、向かって来た。


「ウィンドウ貞!!」


「了解でげすぜ!!」


 また数メートルくらい上昇した。



「あいつも、私たちに付いて来るのかなおみぃ?」


「どうなんだろう? ちょっと試してみるか」


「そうねめっきゅ」


 俺たちが移動すると、白いオオカミのような獣も付いて来た。


「またかよ! おのれ、ミステリアスホワイトライト教団め!! あいつも倒そう!!」


「そうねめっきゅ! じゃあ、また私が倒してくるわめっきゅ!」


「ああ、頼むよ!」



 メイキュが白いオオカミのような獣を倒した。


 その後、またオオカミは消えてしまった。


 あいつも魔法か特殊能力なのか。


 さらに、また白い半透明の石が手に入った。


 これはいったいなんなのだろうか?

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