第12話


 今日。

 村は、キョンシーの大軍を退けた。


 村は戦勝ムードに包まれている。


「恭子さん、疑って悪かった。」


「いえいえ、別に気にしませんよ。」


 今、私は拘置場から解放されて、会議室に来ている。

 私の情報が正しかったので、キョンシーから守ることができた。


 それは言い過ぎだが、この情報はかなり戦いで大きなものだったと言える。

 

 その功績で、私は解放されたのだ。

 このまま、生き残れる。


 皆がそう思った。



「敵襲! 敵襲だー!」


 村の中を鐘が鳴り響く。


 ようやく動き始めた村の経済は、再び停滞する。

 狭い避難所に、人が集まる。


 まずい。


「おい。これはどう言うことだ。」


 こんな戦法、知らない…!?


×+×+×+×+×


「この、裏切り者が・・・!」


 ガン!


 割れた瓶が突き刺さる。

 痛いなぁ。あはは。


「ふざけるなよ。キョンシーはやっぱり敵じゃねえか。偽の情報を渡しやがってよ。」


 渡した情報と、実際の戦法が違っていた。

 こればっかりは仕方が無い。


 ガラガラ。


 鎖の音は、また小気味よい音を立てた。

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