第4話


 今日から、旅の始まりだ。

 今回の依頼は芸術。


 さて、どうすればいいか。



 とりあえず、下調べか。



「芸術 とは」


 うーん、抽象的なものが多いな。


 よし、美術館にでもいってみよう。



 じゃあ、ここにするか。


 あらかじめ、予約して、よし行こう。



 窓からは、薄暗い雲がかかっていた。




×+×+×+×+×




「はぁ、わからないや。」


「どうしたんだい?」


 気づくと、お爺さんが隣にいた。


「あなたは?」


「ただの、通りすがりじゃよ。ところで、何か悩んでいるようじゃが。」


「あぁ。えっと、芸術って、なんなんだろうなって。」


「ははは。深いことを言うのう。まぁ、一言では言えないだろうな。」


「ですよね。」


「でも、人それぞれの価値観でいいなら、わしは美しいという感性だと思うぞ。」


「感性ですか。」


 すっと、風が通り抜ける気がした。

 美術館の室内だが。


「まぁ、そう深く考えなくてもいいんじゃないか。」


「なるほど。」


「頑張れよ。」


 そう言って、その人は去っていった。


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