第41話 パーティ説明

「次は僕の番にゃ」


×××××××××××××××


ランファ・ファン・チー

レベル:68

武侠

Cランク冒険者

 

種族:猫獣人

性別:女

年齢:18歳

 

HP:235

MP:88

ちから:234

きようさ:198

すばやさ:211

まもり:156

かしこさ:76

こころ:151

うん:109

 

・スキル

れんき

はっけい

ないこう

がいこう

てんけつ

『きょうてんけん』

 

・魔法

クリーン

ティンダー

クリエイトウォーター

ヒールマイナーウーンズ


×××××××××××××××


ドラ猫女、ランファとやらがステータスを開示した。


この、『』のスキル?とやらは何なんだろうか……?


「えっ?!これってまさか、『ユニークスキル』ですかっ?!」


シーリスがそう言って驚く。


が、俺は何のことやらさっぱりだ。


何なんだこれは?


意味不明だな。


「ユニークスキルというのはですな……」


おっと、爺さんがまた教えてくれたぞ。


何でも、ユニークスキルというのは、その名の通り特別なスキルらしい。


血統やら種族特性やらの結晶で、普通の、才能のない存在には使えない、固有のスキル。


往々にして、その力は強大だとか。


興味はないな。


にしても、この女の格好……。


赤い前垂れのある、古代中華のような服で、鉄の爪を背負っているが……。


恐らくは日本人であろう、建国王ヨシュアの仕業だろうか?


「純粋な物理格闘型、しかも武器持ちだから一流の気功使いだね!」


アニスがそう言うが……、それは、何だったか。


「武侠の階位ですな。一流は武具に気を込めて強化できる領域を指します」


「……その上は絶頂で、化境とか神仙とかになるのか?」


「おや、ご存じで?」


武侠小説じゃねーか!!!


「僕は、功夫を積んで『換骨奪胎』に至り、『神仙』になるのが夢なんですにゃ!」


あー、何だったか。


換骨奪胎は、武侠小説の用語で……、確か、「武術を極めまくって不老不死になる」みたいな感じだったか。


「……いや、そんなことができるのか?」


「レベルが上がれば不可能ではありませんな」


横から爺さん。


「因みに、この私も既に百歳を超えております」


マジかよ、六十前後くらいにしか見えないんだが。


何でも、レベルを上げれば不老不死に近づくらしい。


だが、流石に建国王たる勇者はもう死んでいるとのことだが……、どうなんだろうな。


レジェンズアニマ民からすれば、「死んだはずの伝説の存在」とか100%生きてると予想できてしまうもんな……。


「次は私だな」


×××××××××××××××

 

ナンシェ・ポアレスフィールド

レベル:70

狩人

Cランク冒険者

 

種族:森人

性別:女

年齢:255歳

 

HP:180

MP:354

ちから:96

きようさ:245

すばやさ:223

まもり:78

かしこさ:321

こころ:120

うん:114

 

・スキル

ききみみ

ついせき

きのぼり

みかわし

コンセントレイト

パワーショット

スナイプショット

クリティカルアロー

ペネトレートアロー

アローレイン

 

・魔法

クリーン

ティンダー

クリエイトウォーター

エンチャントウインド

ウインドアロー

ウインドウェーブ

ウインドボール

ウインドサイクロン

プラントコントロール

グロウアップ


×××××××××××××××


「流石はエルフですね!術師の能力を持ちながらも狩人をやるなんて、万能じゃないですか!」


シーリスが言った。


「スキルも多くて、頼りになりますね。長命種は凄いです」


クララもそう言って誉めた。


何だか、よく分からないな。


まあ、囮その四とその五ってことで良いだろう。


問題はこいつだ。


「では、私も……」


×××××××××××××××

 

スティーブン・イマジーン

レベル:124

剣豪

Aランク冒険者

 

種族:人間

性別:男

年齢:102歳

 

HP:305

MP:113

ちから:325

きようさ:500

すばやさ:455

まもり:285

かしこさ:180

こころ:442

うん:201

 

・スキル

みぬく

みきり

しんがん

ちょっかん

『こくうけん』

『むげんむそう』

『うんようのごとく』

『おぼろつき』

 

・魔法

クリーン

ティンダー

クリエイトウォーター

エンチャントキーンエッジ

エンチャントゴーストタッチ


×××××××××××××××


爺さんのステータスだ。


「「「「わあっ!」」」」


「凄いです!本物の英雄のステータスですっ!」


「やっぱり強いですにゃ!」


おお、モテモテじゃないか、爺さん。


ステータスの尺度やスキルなど、俺は一切理解できていないのだが……。


ムーザランで無限に殺し合いをし続けてきた経験から、この爺さんがそこそこ強いと理解できる。


具体的に言えば、この街にいるNPCなら、全てコンマ一秒もあれば誰でも殺せる自信はある。


だがこの爺さんは、殺すのに五秒は必要だろう。


かなり強いぞ、これは。


囮ではなく肉盾くらいにはなるな。


囮共は、ムーザランのエネミーの攻撃を喰らえば、一撃で消し飛ぶだろう。


しかしこの肉盾なら、二、三撃は保ってくれる。


二、三撃保ってくれるなら、仲間にする価値がある存在だ。


「荷物持ちさんのステータスはどんな感じですかにゃ?」


猫女……、ランファに聞かれたが、俺はこう返した。


「荷物持ちのステータスを知る必要はないはずだ」


と。


まあ、俺も、「手の内を説明したくない」とストレートには答えんさ。


手の内を説明したくないと、そう返答することそのものが駄目だろうに。


詐術も当然、使いこなせなくてはな。

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