第7話
小説の世界に入った僕は、小説を書いていく。
カストル国のルーカスは、病院の中にいた。ベットの上で寝転がっている。ここ最近、どんどん死傷者が増えてくる、また、けが人も足のないものだったり、耳がなくなったり大変なことになっている、僕は腹に銃弾撃たれたが元気でいる、いったん外に出て、いい空気を吸おうと思った。戦争はほんと、精神的にまいってしまうなと思った。さっき戦争の情報をおっちゃんに聞いてきた。「今度、たくさんの人数が前線に集まってきているそこで、大きな対戦になるだろう」と言っていたので、ここが正念場だなと思った。最近、だんだん当たり前な日常になっていた、爆発音だったり、銃の音だったりに少し慣れてきた。状況判断もさえてきた。僕はもう昔の僕ではないのかもしれない。僕はどこに行ってしまうのだろう。もしかしたら、もう戻ってこれない場所まで来ているのかもしれなかった。死という境目に対して、僕は進んでいるのかもしれない。2年前から始まった戦争、僕は、もうみなれてしまった。どこに進んでも死骸ばかり、こんな世界に意味はあるのだろうと思った。きっと、意味があるから、人間はすすんでいるのだろう、たとえ死へ向かおうとも。
「おーい、ルーカスそこで何やっているんだい」と遠くから、声が聞こえてきた。ここは、村のはずれにある病院である。弟のロバートの声が聞こえた。「お、ロバート来てたんだな」とルーカスは言った。「戦線から離脱して村の病院に移送されたって聞いたから来たよ」「あ、腹撃たれちまったからかな。恥ずかしい話さ」と僕はすこしうつむきながら言った。「よかったよ、生きていて、もうダメなんじゃないかと思ったよ」「そんな、心配しなくても簡単には死なないよ」と僕は言った。最近じゃ、補給線も危ないらしい、食料が届かないことが多くなる戦場。弟は心配してくれたのだった。「これから、どうしようかな、戦線には離脱できたし、家にでもかえって、傷を癒すか」と僕は腹を抑えながらいった。「ラッキーだったね、戦線に行ってたら死んでいたよ。」とロバートは言った。「死んでも、子孫が果たしてくれるさ」と僕は言った。「なんで戦争なんておっかないことを始めるんだね」「きっと戦争なんてみんなやりたくないんだと」と僕は言った。僕たち生命っていうのは、終わらないなにかを受け継いできたのかもしれないと僕は思った。一個一個、整理整頓するように、僕らの死も一個一個積まれていくのかもしれない。そして、死体の上に立つのは、どちらかの国の国家という物体なのかもしれない、それは個人という枠を超えたおおきな存在だ。ぼくらは国家によって生かされているのかもしれない。「ねえ、ロバート僕らは国家によって生かされたとしたら、僕らはどうすればいい」と僕はいった。「それは、それでしょうがないんじゃない」とロバートは面白がるように言った。
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