第4話
「えっと……?」
どう見たってギャングには、ましてや、そのボスには思えない幼女がそこに立っていた
「誰なの、こいつ?」
「ボス、こいつは近辺で怪しい動きしていた男で、カタルっつー名前らしいです」
「ああ、あいつなの。それをなんで連れてきたの?」
「どうも旅をしながら講演をしているらしく、ボスを満足させたら解放してくれって言うもんですから、その度胸を買ってやったというわけなんです」
ボス(らしき幼女)とガイアでトントン拍子で話が進んでいく
「いや、そんなこと言ってな」
「ああ!そうだボスのことを紹介しないとな!!」
「ヴィオレはヴィオレなの。ぴんくどっぐ組の組長なの」
ガイアに言葉を遮られ、組長であるヴィオレが名を名乗る。なるほど、ぴんくどっぐ組という名は彼女が決めたということらしい。
「もう眠いの、明日にするの」
「チッ、ワガママ野郎が」
「何か言ったの?」
「いいや、何も言ってませんぜ。いやそれより、こいつは夜の方が雰囲気が出るとかなんとか」
「いいえ、印を使わせていただけるなら朝でも昼でも構いません。」
「お前、印付きか!」
「じゃあそれでいいの。もう寝るからさっさと出ていくの」
気にした様子もなくヴィオレ嬢は言った
そう急かされて俺たちは部屋を追い出される。すぐにガイアが口を開く
「おい、怪談なら暗い夜の方がいいだろう!俺の厚意を無駄にする気か?」
「いえ、失礼致しました。しかし組長様のご意思に沿う方がよろしいかと思いまして」
「チッ、まあいい。今夜は地下牢で過ごしてもらうぞ」
しかし、ヴィオレ様の顔を見てからガイアさんの機嫌が悪いようですね。このぴんくどっぐ組も一枚岩ではないということでしょうか
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