第4話 ???
ついに、ついに、やってしまった。体の震えが止まらない。これは怒りなのか、焦りなのか、恐怖なのか自分でも分からない。でも、やっと、やっと討伐できた。この女を。顔を見るだけでイライラする。目の前で血を流し、倒れているこの女を見ていると笑いが込み上げてきた。はは、ははは、あははははははは!はぁ。楽しい。これは良い趣味を見つけた。自分の功績をみんなに、人間に知ってもらいたい。敬ってもらいたい。この死体がニュースで報道された時のことを想像してしまい、自然と口角が上がってしまう。世間はどうコメントをするだろう。最低、人を殺すなんてありえない、と否定する?怖い!外に出られない。と怖がる?社会のゴミを駆除してくれてありがとう!と褒めてくれる?久々に人殺されたわ。俺も人殺したい、と便乗して日頃のストレスを発散する?それとも、無関心?どれにせよ、自分が起こしたこの殺人が人々の耳に入ることだけで満足だ。あぁ、楽しい。嬉しい。早く世間に知り渡って欲しい。早く、早く、次の社会のゴミを駆除したい。薬を飲んだかのようにテンションがハイになってしまう。目の前に横たわる女の死体に腰をかけ、SNSを漁る。SNSには数え切れないほどの社会のゴミを見つけることが出来る。しかし、社会のゴミという条件だけで殺しても楽しくない。どうせなら、本人の意思の元殺してやりたい。よし、そうしよう。この条件で殺してあげよう。すごく貢献してる。あぁ、いいことしてる!自分は社会に必要な人材なんだ!ねぇ、褒めて!称えて!あ、そうだ。人々に覚えて貰うため、記念のためにマークをつけておくか。女の服を捲ると白い肌がでてきた。いいキャンパスだ。その白い肌にカッターを刺す。ゾクゾクする。たまらない。生きてて良かった。人生で一番そう思えた瞬間だ。カッターを進める度に白い肌に赤黒い液体が滲む。あぁ、美しい!美しすぎる!
「はぁ、はぁ、」
興奮して息が上がる。マークをつけ終わってしまった。勿体ない。もっと楽しみたかった。世間はいつこの死体の存在に気付くだろう。楽しみだ。軽い足取りで、この場を去った。
快感 源 一花 @fantomuser
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