涙の色

明日も一緒にいるはずだったのに

翼を広げて音もなく空に消えた

あの日を思い出したとき

銀色の涙が落ちた


自ら闇を創造して

小さな世界に閉じこもる

蒼ざめた人間の言葉を

信じてくれたとき

金色の涙が落ちた


わたくしの代わりに

家を失くした人々

海にさらわれた人々

戦禍にのまれた人々


寒さと不安に震えている人々


すべての人々が

七色の光を放っているように

見えたとき

瑠璃色の涙が落ちた


https://kakuyomu.jp/users/rubylince/news/16818023211805850581

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