第2話

 「狼男ってボッチだよな」

 同じ卓球部の友達から言われました。ショックを受けました。自覚はしていました。

 高校生活でボッチになるとは自分も予想していませんでした。自分と同じボッチの人は何人かいました。自分がボッチになって思ったのは自己肯定感が低下していることと、笑えなくなったことです。うつの一歩手前みたいですね。

誰とも話すことはなく、1日を終える。特定の人としか話さない。まさしく、陰キャの特徴ですね。

 高校でなじめなくて、なんのために学校に行っているのだろうと自問自答する日々が続いた。

文化祭や体育祭も何の思い出もない。

2文字で表すなら虚無。女子からの冷たい視線。話すことはほとんどない。

こんなに悲しい思い出しかない。

部活の人とも次第に溝ができていく。知らないうちに孤立の道を進んでいく。

大学進学は同じ高校の人がいないところへ行きたい。漠然とそう思った。とくに一軍の人たちと同じところだったら、自分の理想の大学生活を送ることはできない。

高校の勉強というと、数学は青チャートを使っていた。英語は平均点を取ることが多かった。

1年生のときのクラス順位は真ん中よりも少し上といったくらいだ。

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