第25話 霧島病院取材

  慶一たちの取材に同行する日がきた。霧島病院側からは病院ではなく併設する研究開発センターに来てくれと言われたので、待ち合わせは研究開発センターの一階ロビーで午前十時となった。

港区にある霧島病院は広大な敷地のなかに二棟の建物を持つ。

まず長さ百五十メートル、高さ七十メートルの地下四階、地上二十階建ての本院は真っ白な壁に大きめの窓が陽光を反射してさながら光の城のように見える。

十階までが外来患者を診察する各医療部門の診察室があり、十一階からは入院患者受け入れ階になる。

その隣にあるのが高さ百二十メートルの地下三階、地上三十階の研究開発センターで、こちらは全面ガラス張りで、本院が光の城ならこちらは光の塔と言うべき威容で、周りの敷地内には緑をふんだんに使い、水景もある。

研究開発センターの前にある駐車場に車を停めると日差しを反射する光の城と塔をまじまじと見た。

「すごい建物だわ……」ホームページで見ていたものと実際にこうして仰ぎ見るのでは全く違ってくる。

二階まで吹き抜けになっているロビーに入るとすでに慶一たちが待っていた。

「ごめんなさい、お待たせしました」

「いやいや、こっちが早く着いたんだよ。もう受付は済ませておいたから。これが君の入館証」

慶一からブルーのストラップが着いた入館証を貰う。

「紹介するよ。こちらが本日同行する僕の家内だ」

「はじめまして。カメラの長岡です。お話は編集長からかねがね伺ってます」

三十代前半と思しき長岡君が挨拶した。

「こちらこそよろしくお願いします」

慶一ったら私のどんなことを話してるのだろう?

「君は編集部の見習いってことで。取材は全部僕がやるから記録しておいてくれ。内容は基本的に昨日打合せした通りだから」

「わかった」

 ロビーのソファーに腰掛けて待っているとエレベーターホールから受付に背の高いメガネをかけた中年の男がやってきた。

一言二言と話すと受付の女性がこちらに歩いてきた。

「お待たせいたしました。あちらに迎えが参りましたのでご案内いたします」

私たちが立ち上がるとメガネをかけた中年の男性がニッコリとしてお辞儀するとこちらに歩いてきた。

「お待たせいたしました。秘書室室長の秋山と申します」

「東光出版の大石と申します。今日は宜しくお願いします」

二人が名刺を交換する。

秋山室長の案内で私たちはエレベーターで二十九階にあるセンター長室のあるフロアへ向かった。

エレベーターはノンストップで二十九階に到着した。

エレベーターホールからさらにカード認証の自動ドアを抜けてようやくセンター長室の前に到着した。

「秋山です。東光出版の皆さんをお連れしました」

インターホンに秋山室長が言うとドアのロックが外れる音がした。

「どうぞ」秋山室長に促されて院長室に入ると上品な水色のスーツに身を包んだ女性秘書がきれいな姿勢で迎えてくれた。

「お待ちしておりました。どうぞこちらへ」

秘書に続いて私たち、室長の順番で続く。これは部屋というよりも一つの区画で来客用の部屋らしきものが見える。

その前をさらに奥に進むとドアがあり、そこがセンター長のいる執務室だった。

「ようこそいらっしゃいました」

白衣を着てスラっとした女性が笑顔で私たちに声をかけた。

年の頃は三十代、小さめの顔を片くらいでカールした黒髪が包んでいるようでさらに小さく頭身が増して見える。凛とした顔立ち、佇まい、積極性のある美しさが発散されていると感じた。

「霧島病院院長・霧島研究開発センターセンター長を兼任しております霧島珠代です」

これが霧島珠代か。そのとき私の奥底に静かだが激しい敵意がポッと火が灯されたように揺らめきだった。

会ったばかりの人間に対してなぜこんな感情が生まれるのか自分でも戸惑いしかない。

 目の前で慶一が挨拶をしているのに倣って自分も頭を下げる、応接スペースのソファーに腰かける、その間、自分の中に湧いたわけのわからぬ感情が徐々に大きくなってくるのを表に出さないよう必死に装っていた。

秘書がガラスのカップに入ったお茶をテーブルの上に置くころにようやく収まり、なんというかきれいさっぱりと先ほどまでの敵意が消えてしまった。

私たちに笑顔を向ける霧島珠代は魅力にあふれた素敵な女性に見える。なぜこの人物に敵意が湧いたのか自分でも説明がつかない。

「ではさっそく取材を始めさせていただきます」

霧島珠代がうなずく。

インタビューは慶一が質問をしていきながら進めることになった。

「霧島さんは由緒ある霧島病院の本院院長。そして隣接する研究開発センターのセンター長も兼任されていらっしゃいますね。とても多忙に思えるのですがどういった経緯で?」

「本院をお任せできるような方がいらっしゃらなかったので、私から希望しました。いずれはしかるべき方に本院をお任せして私はセンター長の仕事に専念したいと思っています」

「なんというか、意外ですね。本院の方が霧島家本流という印象がありますが」

「霧島が手掛ける医療事業をこれから支えていくのはこのセンターになると思っています。医療の世界は日進月歩、先進的な技術を研究開発することこそが日本の……世界の医療を牽引することだと思っています」

「素晴らしいお志ですね。ではホームページやパンフレットでも触れられている先進医療技術の研究についてお話をお聞かせください」

「どうぞ。答えられる範囲でならいくらでも回答します」

珠代が柔和な笑みを見せる。

「この新しい義手、義足、サポートスーツといった障碍者サポート技術についてお尋ねします」

「どうぞ」

「パンフレットやホームページには脳波による制御でイメージした動作を再現するとありましたが具体的にどういうことでしょうか?」

「パンフレットやホームページにある通りです。大まかに言えば頭にイメージした体の動きを現実に再現するわけです。より繊細な動きをスムーズに行えます。それに寝たきりでもサポートスーツにより健常者と同じように歩き、走ることも可能になります」

私たちは顔を見合わせる。

「凄い技術ですね」長岡君が感嘆しながら言った。

「私などはその辺の知識がまるでないので、どういうシステムというか、仕組みで可能になるのでしょう?」

「ご存知のように人の体は関節の稼働により動きます。その間接は筋肉の収縮により動きます。その筋肉の収縮を促すのが脳からの指令になります。それを発展させることで可能になります」

「えっと……それは神経が全身に張り巡らされてるから可能だと思うのですが、義手も義足も直接的な体の一部とは言い難いと思います。脳からの指令と言っても届かないのでは?節電義手の方が感触までも再現できますし実用的なのでは?」

「ごもっともです。ですから我々は疑似的な神経を作り出すことで脳からの指令をダイレクトに反映させることにしました。携帯電話やリモコンをイメージしてください。脳からの指令をダイレクトにパーツに伝えることで受信したパーツがその動きを再現するのです。現在の節電義手といったものよりも繊細で人体と比較しても遜色のないものが作れます」

「つまり、脳からの司令を携帯電話の電波みたいに飛ばすということですか?」

「簡単に言えばそうなります。極端に言えば義手や義足を外していても動かすことが可能です」

珠代がにこやかに語る。

室長も問題ない取材展開に満足気な顔をしていた。

「脳波で動かすには充電式の電池と受信機が必要です。これをナノレベルの大きさにして全てのフレームを構成させます。そのフレームに人間の細胞に似せた疑似細胞で筋肉や皮膚を構成したカバーを被せます。フレームとカバーにはセンサー機能も埋め込むので動かした感触、外的な刺激を今度は受信機側から送ることで脳や周辺の筋肉等に伝えることができます」

「ナノテクノロジーに人工細胞……凄い技術だ……そんなこと可能なんですか?」

「はい。フレーム生成は既に実現できました。人工細胞の方もサンプル生成までこぎつけました。あとは脳波の増幅です。使用する人が外観でストレスを感じないように人体に極力近付けることが私たちの目指すところですから」

こんな凄い技術が実現していることに私も慶一も長岡君も驚嘆するしかなかった。

「素晴らしい技術ですね」

「後で研究エリアをご案内します。そのときにご覧になってください」

「そうだ、実は霧島さんと同じような研究をしている人達が過去にいたのですよ」

「私たちと?今お話した障碍者サポート技術ですか?それは似たような研究をしている人達はたくさんいると思いますが」

「いえ、それが数十年も前のことなんですよ」

「数十年?いつ頃ですか?」

珠代が興味を示した。

「昭和四十年代です。それより前から研究自体はしていたそうです。小織卓という学者なんですがね。ご存知ない?」

「ええ……小織さん……存じません……そんな前から?」

「そうですか。その方、小織さんたちも脳からの司令、イメージを再現するサポート技術を研究していました。発想も同じです。脳からの司令を増幅して受信機に受信させる」

私はそれとなく珠代の表情を見るが、笑みを称えて慶一の話を聞いている。

室長の方は慶一が話していることに怪訝な顔をしていた。

「小織さんたちは脳からの司令を精神感応波と読んでいました」

「精神感応波?」珠代の表情がわずかに変化したかに見えたがすぐに戻る。

慶一が言いながらファイルの一部をコピーしたものを鞄から取り出した。

昨日、私がコピーして渡したものだ。

「編集長、なんですかそれ?」

私がとぼけて聞く。

「ちょっとね。提供してくれた人がいたんだ」

「それが研究資料ですか?」

「はい。もっとも数値や専門用語みたいなのばかりで何が書いてあるのか私にはさっぱり。ただ、おおまかなことはわかります」

「見せていただいてよろしいですか?」

「どうぞ。なんなら差し上げます」

「どうも」

珠代は受け取ると資料に目を落とした。

その表情は真剣そのもので、さっきまでの柔らかさは消えている。

その様子に室長も困惑しているようだった。

「霧島さん……わかるんですか?そこに書いてあることが?」

「ええ」

珠代は資料に視線を落としたまま答えた。

そして最後のページで指が止まる。

例のレベル1からレベル4までの項目が書かれたページだ。

一瞬だが珠代はぎょっとしたように目を見開いたのを見逃さなかった。

他のページを見る時間より長く見ている。

やがて「ふう……」 と息を吐くと慶一の方に資料を差し戻した。

「ごめんなさい。書いてあることわかると言ったけど、半分以上はちょっとわからなかったわ。私たちとはアプローチが違うみたい」

珠代は苦笑いする。もう資料を見る前の柔和な表情に戻っていた。

「そうなんですか?」

「特に後半部分は私たちの研究とは方向性も違ってきてる」

「と、言いますと?」

「何故か第三者への影響を研究しているわ。サポート技術で意味がある研究とは思えない」

「サポート技術に関係ないとしたら意味はありますか?」

「失礼ですけど、今日は私たちの研究を取材しに来られたのでは?」

「すみません。失礼しました。あまりに先進的な話を聞いてつい興奮して」

慶一は謝意を示してから「実はこの研究をしていた場所が霧島病院なんです」

「えっ?いやだ、うちの病院はその時代にはまだありませんよ」

「存じてます。ただ同じ名前だったもので、なにか関係あれば興味深いことだなと思いまして。このての職業の悪い癖ですね。すみません」

「今でもあるのかしら?」

「いえ。食中毒事件を起こして閉鎖しました。翌年には取り壊されて……それがまた無責任な噂を呼んでしまいましてね」

「噂?どんな噂?」

「なんでも新しいウイルスを研究していてアウトブレイクした際に患者が全滅したとかいう都市伝説になってるんですよ」

「酷い話ね」と、珠代は呆れたように笑った。

その後私たちは他の研究についても質問して取材を終えた。

「今日はとっても楽しい話ができて良かったわ。またいつでも取材してください」

「ありがとうございます。そう言っていただけると励みになります。良い記事にすることをお約束します」

珠代は慶一と握手すると私たちにも握手を求めてきた。

私も長岡君も慌てて手の汗を拭いてから慣れない動作で手を握った。

「秋山さん、研究主任の稲葉さんを呼んでくださる?皆さんをご案内してさしあげるように伝えてください」

「かしこまりました」

室長が一礼して部屋から出た後に「すぐ来ますからそのままお待ちください」と珠代がソファーへ促した。

五分ほどすると室長が白衣を着た若い男性と戻ってきた。

歳は三十代中頃と言った感じで凛々しい顔立ちをしている。

「研究主任の稲葉です」

珠代に紹介された稲葉が私たちに挨拶をしながら名刺を差し出す。

「さきほどお話した研究の進捗を可能な範囲で稲葉の方から説明させていただきます」

「皆さんどうぞ」

珠代の紹介を受けて稲葉がドアを開けると私たちは珠代と室長に改めて挨拶してセンター長室を後にした。


 研究エリアの取材を終えて建物の外に出ると強い日差しがひりひりと肌を焼いた。

「俺たちは社に戻るけど君はどうする?」

「私は家に戻っていろいろとまとめておくわ」

「編集長。俺車とってきますよ」

「ああ。すまない」

慶一たちは本院の駐車場に車を停めたので長岡君が車を取りに行った。

私たちは木陰に移動すると誰もいないのを確認してから話し始めた。

「さっきのあなたの質問、良かったわ。あんな突っ込むとは思わなかった」

さっきの質問とは珠代にした過去の病院に関する話だ。

「あれか。自分でも不思議なんだよ」

「どうして?」

「最初は切り出すかどうかも迷っていた。特にあの資料を見せるかどうかについては実際消極的だったよ。単なる噂としてそれとなく話す程度にしようと思っていたんだ。でもね、自分の中で声がした。ここで切り出せ、質問しろってね。自分でも意識していないのにすらすらと言葉が出てきて俺自身が不思議な気分だったよ」

「そう……でもいいじゃない。反応はわずかだけどあったわ。彼女、資料を見るときはとても真剣で張り詰めたような雰囲気だった。特に最後のページを見たときに一瞬だけど表情がすごく変わった」

「俺も見た。かかわりがあるのかどうか知らないが最後のページには強烈に引かれるものがあったんだろう」

最後のページはレベル別の項目だ。珠代はあのページに強い関心を示した。

「あとは向こうが何か手を打ってくるかだな。もしもここにある資料が過去と現在を結び付けるものなら必ずなにかしてくる」

「大丈夫かしら?」

「今回の取材は三人もの人間が関わっている。もし映画やドラマみたいに始末しようとしても三人もの人間をどうこうして簡単にもみ消せるもんじゃない。今の時代は食中毒事件のあった頃とは違うんだ。一般人がいくらでも情報を発信して拡散できる時代だし社会の感覚もまるで違う」

「そうね。昔とは違う……」

そう言い聞かせても一抹の不安は拭いきれなかった。

「そう考えると君がすでに動画を公開したのは正解だったのかもしれない。変な横槍が入る前にインタビューした相手との約束は果たせたしね」

「そうね。それに大勢の人がファイルのことを知った。一度ネットに流してしまえば個人がダウンロードしたりするし、半永久的に消えないからね」

慶一の言うように最悪なことになる可能性は今のところ低い。

それでもこれからどういうことがあるかは未知のことだ。

もしかしたらこれ以上の取材を断念せざる得ない状況になるかもしれない。

そうなる前にやるべきこと、できることはやっておかないと。

ここまでの成果ともいえる取材内容を動画で公にできたことは良かった。

「私はついている」と、一抹の不安が大きくなる前に硬く自分に言い聞かせた。


 その日の夜。霧島病院の取材の後に慶一と別れて帰宅した私は、彼の帰りを待っていると警察からの電話で慶一が事故にあったことを知った。

警察の話によると、スクーターによるひったくりに遭ったそうだ。その際に転倒して怪我をしたと。

面会時間は過ぎていたので翌日の朝、私は急いで病院へ行った。

「慶一」

「やあ、おはよう」

大した怪我ではないと聞いていたが顔を見るまでは安心できなかった私の中に安堵が広がる。

「大丈夫そうね」

「ああ、捻挫で済んだよ」

松葉杖を手に取り、ベッドから起き上がろうとする。

「ダメダメ、まだ寝てないと」

「大丈夫だよ。病院が大袈裟なんだよな」

松葉杖をコンと叩いて笑う。

「それより、ひったくりって何を取られたの」

「カバンだよ。中には例のコピーも入っていた」

「コピーってあのわけのわからない実験の?」

「ああ、だからといってそれを狙ったのかどうかわからない」

「そうだよね、確かに、だってあの資料がバッグの中にあるかどうかわからないし、もしかして会社にあるのかもしれない」

「ただ、仮にこの件に霧島病院が絡んでいるのだとしたら、それで目的の半分は達成したんじゃないかな」

「どういうこと?」

「俺たちは今、あの資料が狙われたんじゃないかと思っている。次はもっとやばいんじゃないか、今回捻挫だけで済んだのは幸運だったんじゃないか、そう弱気になりかけている」

慶一の話を聞いていると襲われたのは駅から家に帰ってくるまさにその途中だったということだ。

関連付けて考えるなら私達がどこに住んでいるのか分かってしまったことになる。

「まぁ、ひったくりのことは置いておいて、君に言わないといけないことがある」

「なに?」

「霧島病院に取材した件だけど、原稿を書いたらチェックに回すように言われた」

「えっ、でもそれって普通なんじゃない?」

「いや、上の方のチェックが入る」

「どういうこと?」

「霧島病院の方からうちの方に連絡が入ったらしい。病院の研究を記事にしてもらうのは構わないが変な都市伝説と絡めたり、そういった記事にはしてほしくない、そういう電話が入ったそうだよ」

「あの院長から?」

「うーん、まぁ院長に言われて、室長が連絡したんじゃないかな」

私の頭に、珠代と室長の顔が浮かんだ。

「ただ、ああいう病院としては、そんなおかしな反応じゃない、むしろまともだと思うよ。俺も少し言い方が悪かったのかもしれない、都市伝説の件は出さなくてよかったかな」

「でも、暴動事件のために霧島病院を取材したんだから都市伝説や事件と絡めた記事にするなって言われたら何も書けないんじゃない?」

「そうなるかもな。でもまた新しい事実が出てくれば、企画はいつでも復活できる。いつでも記事にできる」

「そうね……」

「君の方は特に何もなかった?」

「ええ、私の方は大丈夫」

「会社の方からは今日は出社しなくていいと言われてる。このまま家に帰るよ」

「わかった。じゃあ、退院手続きしてくる」

「ありがとうじゃあ、着替えるからロビーで待ち合わせしよう」

「一人で着替えれる?」

「大丈夫だよ。捻挫だぜ」

慶一は笑って言った。


慶一と一緒に家に帰った私は彼を自室に連れて行った後に自分の部屋を確認した。

パソコンは無事、本の並びは……異常なし。

机の引き出しも家を出る前と変わりはなかった。

誰かがこの部屋に入った形跡をこれでもかと探してみたが見当たらなかった。

他の部屋は?と、思ってくまなくチェックする。

まるでなにかに憑りつかれたかのように部屋の隅々まで見て回ったが恐れているような痕跡はなかった。

安心したところで椅子に座りようやく一息入れた。


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