1-14
〈剣〉
「護衛の方~!」
「リリア様、取り敢えず…」
(こちらの的を斬ってみましょうと言おうとしたのですが…)
(護衛と互角に斬り合っていますねぇ…)
「「リリア様が暴走気味…?」」
(もはや私達の話なんて聞いておりませんね)
しばらくして…
「リリア様、いかがでしたか?」
「とても楽しかったわ!流石護衛、とてもやりがいがあったわ!」
「それは良かったですね。お疲れではありませんか?」
「大丈夫よ」
久しぶりにこんなに動いたわ!案外楽しいものね。明日からも毎日早く起きて一人でやりましょう!
「では、勉強の方に移りましょうか」
「ええ」
「基礎から全てやりましょう。私達は見ておりますので、身分が上の方への振る舞い、所作、身分が下の者への振る舞い、机に移動してテーブルマナーなどをやってください」
「分かったわ」
スミス公爵家は貴族の中では一番上だから、身分が上の方への振る舞いは王族の方になるわね。
取り敢えず両陛下へのご挨拶から…
「ご機嫌麗しゅう。国王陛下、王妃陛下。この度はご尊顔を拝しまして恐悦至極に存じます」
そう言って最上礼をします。
その他、色々やって見せました。私的には良かったと思いますわ。
「こんな感じかしら?どう?」
「か、完璧です!」
「はい。一つ一つの所作がとても丁寧で綺麗でお美しかったです」
「それなら良かったわ」
「ええ。マナーはしなくても大丈夫そうですね」
「次はテストを受けて頂きます。基礎から応用、国家試験レベルのものまでの問題がありますので、こちらを全科目やってください。制限時間は一科目30分です。では始めてください」
「ええ」
30分でやるには量が多すぎるわね。本来なら無理かもしれないけれど…私でもギリギリかしら?
私、学院時代は全科目首席だったけれど、学力だけではなく早く丁寧に書くことも重要だったのよね。時間が短いから。早く書くのは得意だったわ。
国語、数学、地理·歴史、物理、周辺諸国の公用語…
全5科目のテストを終え、今採点中です。
「お疲れ様でしたリリア様。本日はこれで終わりですのでごゆっくりなさってください。採点が終了しましたらお持ち致しますね」
「ええ、ありがとう」
…ふぅ、疲れたわ。テストは久しぶりだったわ。でもどの科目も自信があるわ。あまり落としていないといいけど…
…さて、今からどうしようかしら?今は…5時くらいね。旦那様がお帰りになるまで2時間近くあるわ。
そういえば、リュマベル城に来てから一度も本を読んでいないわね。たしか王立図書館並の本があるのだったかしら?
マリデール家にはなかったものも読めるかもしれないわね!行ってみましょう!
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