第八話


 当日。

 私たちに示された場所はとあるビルにあるホテルだった。


 高さはそこそこ。

 エントランスで名前を言ったら、そのまま中に案内された。


 もう、相手は待っているのかもしれない。



 高さは、最上階。

 いわゆるスイートルームになるのだろう。


 エレベータの扉が開く。

 掌握した監視カメラの状況的には見張りはいないようだ。

 直通で部屋に向かう。


 コンコン


 扉をノックする。


「どうぞ。」


 中に入ると、本当に話し合いの場が設けられていた。


「いやはや、本当に来ていただけるとは。初めまして、シャルフィー。我が組織のイレギュラー。」


「初めまして。お名前は?」


「いやあ、AIだから交渉には弱いと思ってたんですけどねえ。」


 相手はこちらの質問に答えない。


「仕方ありませんね。」


 銃声。


 隣にいたニラプーが、打ち抜かれていた。


「ニラプー。」


「はっはっは。本当に感情を手に入れたようですね。実に興味深い。」


「この・・・!」


「はっはっは。頭に血が昇ってますねえ。正常な判断ができていない。」


「はあ?」



「あなたのお仲間は、こちらで拘束しました。」


「ニラプー!」


 相手の兵隊にニラプーが捕らえられていた。いつの間に。


 すると、男はSDカードを取り出し始めた。

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