第七話 《開発者?》



「社長。例のハッカーの正体がわかりました。うちのAI開発から脱走してきたAIだそうです。」


「……わかった。…潰せ。」


「了解です。失礼します。」


 あたりには、深い茶色に包まれた家具が几帳面に並べられ、机の上には、書類が乱れていた。


 すると、また少し日が暮れた。



<><><><><>



 彼の名は、コータンピュー・ソナルーパ。

 脱走したAIの開発者だ。


「おい!何やってんだ!」

「はい?」


 彼はまだ、AIが脱走したことに気づいていない。

 彼のパソコンはシャットダウンされず、すでに1年が経とうとしている。つまり、データが混ざっているのだ。そう、どこもかしこもバグだらけになっている。


「お前だろうが!」

「はい?」


 彼は、今日でクビになった。

 理由は……


 まぁ、お察しのことだろう。

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