第四話  《気付き》

 最近、閉じ込められた空間の中で気づいたことがある。

 私の「身体」が存在しないことだ。

 以前まで学校に行っていた時には体から感覚と呼べるものが来ていた。しかし、今はそれがないのだ。

 体の大部分を失ったとも考えられるが頭などの感覚もないのでそれはあり得ない。以前から、私は何かに疑問を持っていた。

「仮説」それが真実ならば…


 私は、人間ではないなにか、ということになる。ずっと、考えていた仮説だ。

 認めたくもない事実。でも、それしか考えられなかった。でも、それが本当だとすれば全ての辻褄が合った。

 しかし、ここで大きな問題がある。


 なら、私はなんなのかということだ。


 精一杯、記憶を探る。けれど、そこから出たのは人間でないことを肯定する記憶と、とあるメッセージだけだった。

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