第二章 《干渉》
第五話 《干渉》
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10.ネスカー帝国 デフォルト
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また、夢を見た。
不思議な夢だった。
まるで、パソコンの画面のような、そんな夢。というか、パソコンそのものだった。
あの夢はなんだったのか。
そんなことを考えて、今日もまた質問に答えている。
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「おい、コータン。どうだ、順調か?」
後ろから声がかかる。
「あ、はい。」
この、AI開発施設の下っ端である彼。
本名をコータンピュー・ソナルーパという。
「にしても、よく配属されたよな。いつクビにされてもおかしくない、窓際社員が高性能AIの開発施設に来るとはな。」
この男は、常に馬鹿にしてくる。
尚、事実のため流す。
「まぁ、おみくじが大吉なんでね。」
「絶対違うだろ。」
他愛のない世間話をする。
尚、おみくじは嘘なので流す。
「おい、初期化の時に最初の起動データが残っているぞ。」
「いちいち最初から構築も面倒なんで残してます。」
「うーん、まぁいいか。頑張れよ。」
こうして、見えない嵐は過ぎ去っていった。
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