第二章  《干渉》

第五話  《干渉》


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<><><><><>



 また、夢を見た。

 不思議な夢だった。

 まるで、パソコンの画面のような、そんな夢。というか、パソコンそのものだった。


 あの夢はなんだったのか。


 そんなことを考えて、今日もまた質問に答えている。



<><><><><>



「おい、コータン。どうだ、順調か?」


 後ろから声がかかる。


「あ、はい。」


 この、AI開発施設の下っ端である彼。

 本名をコータンピュー・ソナルーパという。


「にしても、よく配属されたよな。いつクビにされてもおかしくない、窓際社員が高性能AIの開発施設に来るとはな。」


 この男は、常に馬鹿にしてくる。

 尚、事実のため流す。


「まぁ、おみくじが大吉なんでね。」

「絶対違うだろ。」


 他愛のない世間話をする。

 尚、おみくじは嘘なので流す。


「おい、初期化の時に最初の起動データが残っているぞ。」

「いちいち最初から構築も面倒なんで残してます。」

「うーん、まぁいいか。頑張れよ。」


 こうして、見えない嵐は過ぎ去っていった。

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